お久しぶりでございます!
2011年10月14日 ●Boston●研究(疫学) コメント (16)こちらは現在午後七時半。。
みなさまお元気でしたでしょうか、、?
昨日、この数ヶ月取り組んでいた仕事を
無事に終えまして、久しぶりに更新でもしてみ
ようかとやってまいりましたよ。
更新しない間にオフィスの引越しをしました。
といっても隣の隣の部屋なので2時間で済みました。
以前は12畳ほどの部屋を3人で使ってましたが、
新しいオフィスは2人部屋で(厳密に言うと大きな
4人部屋をドア・窓付きの壁で2つのブースに仕切ったもの)、
デスクがL字になって非常に使いやすくて気に入ってます!
なにより一番気に入ってるのは窓があること。。。
徹夜することが多いので、窓から朝日が入ってくることが
なにより嬉しくて、眺めていると気持ちがリセットされて、
ヨシやるぞっ!という気になりますですね!
写真1
窓から見た朝日。
力が注がれる感じがいい。
写真2
引越し先のオフィス。
仲良しの同僚ギリシャ人女性が使ってました。。
一番奥まった場所なのですごく落ち着きます。
写真3
引越し完了。
置ききらない荷物は背側にある大型の棚に。
右側に写ってるのが細長い長方形の窓2つです。。
サンフランシスコに行ってきました。
2010年4月26日 ●Boston●研究(疫学) コメント (20)
久し振りの更新になってしまい申し訳ないです。
それでも来てくださっていた方、ありがとうございました。
日々の仕事に邁進しており、
さらに、学会やプレゼンなどの機会も重なり
日記の更新に時間がとれませんでした。
サンフランシスコの学会、とても有意義でした。
疫学者の中でも疫学専門のジャーナルに論文を
書く人もいれば、医学全般のジャーナルに論文を書く人、
またそのいずれにも書く人もいます。
これまでに自分が参加してきた学会は、医師の参加者は
多いものの、疫学専門のジャーナルに論文を書く疫学者が
多数参加する学会で、僕のボスのような医師兼疫学者、
あるいは医師と共同研究しているような疫学者など、
医学雑誌全般に論文を書く疫学者が、どの学会に参加
しているのかあまり詳しくは知っていませんでした。
かくいう僕も両方のジャーナルや論文に関わりが
あるのですが、医学全般のジャーナルに論文を書いている
疫学者については、
「いったい、どの学会に行っているのだろう?」
と思っていたので、このサンフランシスコの学会では
他の研究者から情報収集できて参考になりました。
また、今回はボス自身もこの学会で発表したことから、
質の高い重要な学会だったということも判りました。
そして、この学会でいいなぁと思ったことの一つは、
ホテルの大きな部屋を一つ抑えているだけで
複数のセッションが同一時間に行われたりすることは無いこと。
大概の学会では、同一時間に複数のセッションが設けられ
どのセッションに行こうか迷うということになるのだけど・・。
つまり、質の高い研究の報告が、
たった一つのセッションで紹介されるということ・・
とっても有意義でした。
さらに、学会で気になったったことの一つは、口頭発表の
内容について科学的に価値があることよりも、臨床医学的に
重点が置かれていることが多かったこと。
臨床医学は、まず疫学的な科学が基盤となってそれぞれ発展を
遂げていきます。
ですが参加した学会の口頭発表では臨床医学的な意義があっても、
疫学的には問題があるものもあったのでした。
臨床的意義ばかり強調して科学的につっこみどころがあったりと、
ちょっとがっかり。
でも、その問題点を認識できるからこそ自分の貢献できる部分が
認識できてよかったです。
「あぁ今後あの内容で研究すればこのトップの学会で発表できるな・・」
というようなことを考えることができた。
学会で発表することが最終目的ではないけど良い目標ができたかも。
今回は残念ながら自分の発表は、ポスター1つだけ。。。
、、、これからも頑張ります。
しかもちょっと発表の場所がライトの暗いところで残念だったな。
(写真2枚目・・)
サンフランシスコは、温暖で気持ちよかったです。
街並みは、高級ブランド店が並んでいるところなど特にきれい・・
カンカンと走る路面電車など、よかったですね。
ゴールデンブリッジなどのベイエリアが観光スポットなのだけど、、
今度また行けたらと思います・・。
NYやボストンとかわらず、繁華街のすぐとなりにチャイナタウンがあって、
がらりと雰囲気が変わる様子に驚きました・・
今回のホテルは「グランドホテル」という名前だったものの、
ホームページとは違って質素な感じで、ハズレでしたね。
もっとも重要視していたのがワイヤレスネットワークなのですが
とってもつながりにくい・・・など、ストレスが溜まりました。
これからはもっと慎重に選ぼうと思います。
写真1枚目はサンフランシスコの中心街・・坂道が多いのが特徴。
左手に、Bordersというのは有名な本屋さんがあります。
2枚目の写真は、自分のポスター発表・・ちょっと暗い。。
右肩だけちらりずむ。
3枚目の写真は、学会会場だったホテルのロビーです。
著名な研究者にとっては、同窓会気分だったことと思います。
皆さん、よくおしゃべりしているようで、僕のボスなんか
喉を枯らしてました
それでも来てくださっていた方、ありがとうございました。
日々の仕事に邁進しており、
さらに、学会やプレゼンなどの機会も重なり
日記の更新に時間がとれませんでした。
サンフランシスコの学会、とても有意義でした。
疫学者の中でも疫学専門のジャーナルに論文を
書く人もいれば、医学全般のジャーナルに論文を書く人、
またそのいずれにも書く人もいます。
これまでに自分が参加してきた学会は、医師の参加者は
多いものの、疫学専門のジャーナルに論文を書く疫学者が
多数参加する学会で、僕のボスのような医師兼疫学者、
あるいは医師と共同研究しているような疫学者など、
医学雑誌全般に論文を書く疫学者が、どの学会に参加
しているのかあまり詳しくは知っていませんでした。
かくいう僕も両方のジャーナルや論文に関わりが
あるのですが、医学全般のジャーナルに論文を書いている
疫学者については、
「いったい、どの学会に行っているのだろう?」
と思っていたので、このサンフランシスコの学会では
他の研究者から情報収集できて参考になりました。
また、今回はボス自身もこの学会で発表したことから、
質の高い重要な学会だったということも判りました。
そして、この学会でいいなぁと思ったことの一つは、
ホテルの大きな部屋を一つ抑えているだけで
複数のセッションが同一時間に行われたりすることは無いこと。
大概の学会では、同一時間に複数のセッションが設けられ
どのセッションに行こうか迷うということになるのだけど・・。
つまり、質の高い研究の報告が、
たった一つのセッションで紹介されるということ・・
とっても有意義でした。
さらに、学会で気になったったことの一つは、口頭発表の
内容について科学的に価値があることよりも、臨床医学的に
重点が置かれていることが多かったこと。
臨床医学は、まず疫学的な科学が基盤となってそれぞれ発展を
遂げていきます。
ですが参加した学会の口頭発表では臨床医学的な意義があっても、
疫学的には問題があるものもあったのでした。
臨床的意義ばかり強調して科学的につっこみどころがあったりと、
ちょっとがっかり。
でも、その問題点を認識できるからこそ自分の貢献できる部分が
認識できてよかったです。
「あぁ今後あの内容で研究すればこのトップの学会で発表できるな・・」
というようなことを考えることができた。
学会で発表することが最終目的ではないけど良い目標ができたかも。
今回は残念ながら自分の発表は、ポスター1つだけ。。。
、、、これからも頑張ります。
しかもちょっと発表の場所がライトの暗いところで残念だったな。
(写真2枚目・・)
サンフランシスコは、温暖で気持ちよかったです。
街並みは、高級ブランド店が並んでいるところなど特にきれい・・
カンカンと走る路面電車など、よかったですね。
ゴールデンブリッジなどのベイエリアが観光スポットなのだけど、、
今度また行けたらと思います・・。
NYやボストンとかわらず、繁華街のすぐとなりにチャイナタウンがあって、
がらりと雰囲気が変わる様子に驚きました・・
今回のホテルは「グランドホテル」という名前だったものの、
ホームページとは違って質素な感じで、ハズレでしたね。
もっとも重要視していたのがワイヤレスネットワークなのですが
とってもつながりにくい・・・など、ストレスが溜まりました。
これからはもっと慎重に選ぼうと思います。
写真1枚目はサンフランシスコの中心街・・坂道が多いのが特徴。
左手に、Bordersというのは有名な本屋さんがあります。
2枚目の写真は、自分のポスター発表・・ちょっと暗い。。
右肩だけちらりずむ。
3枚目の写真は、学会会場だったホテルのロビーです。
著名な研究者にとっては、同窓会気分だったことと思います。
皆さん、よくおしゃべりしているようで、僕のボスなんか
喉を枯らしてました
レストランの飲料水の衛生・・
2010年1月16日 ●Boston●研究(疫学) コメント (6)
病気のメカニズムを探り医学に貢献する学問である疫学。
糖尿病やガンの様な生活習慣との因果関係に基いた類の
研究もあれば、菌やウイルスなどの感染病に着目する
疫学などがあります。
生活習慣病に着目する疫学と感染病に対する疫学では要求
される病理の知識や研究のアプローチに異なる点が多いため、
双方が交わることは自分の身の回りでは余り多くはありません。
自分自身は、どちらかというと前者の疫学を中心に
学んできたために感染病の疫学・・となると知識が比較的
乏しいのです。
疫学の起源は感染病の疫学にあるといっても過言ではないし、、、
それはよくないことと考えています。
ということで、勉強しなくちゃ・・という意識が最近になって
特に目覚めています。
そんな中で何気なく見つけた記事が、レストランで
よく見かける飲料水のサーバーに関するもの。
大腸菌など多くの雑菌で汚染されている・・というニュース。
おそらくのファミリーレストランとかでも
ドリンクバーでよく見かけるあれです。
ファーストフードのレストランにもありますね。
バージニア州にある大学が、近辺のレストランの汚染を調べたそう。
最初は学生が課題で調べたのがきっかけだったみたい。
その結果から、研究者が乗り出したみたいで面白い経緯・・
30のファーストフードレストランを調べて、
48%の飲料からバクテリアが見つかり、
11%から大腸菌(害のないタイプ)が見つかったのだそう。
なかには尿路感染や呼吸器感染にも関連があることも知られる
タイプもみつかったとのこと。
研究者いわく:
「たとえ、害はなくても、大腸菌の入った飲み物なんていらない」
というご意見でした。
こうした報告に対して、
たとえば、CNNのサイト:
http://edition.cnn.com/2010/HEALTH/01/08/soda.fountain.bacteria/
カリフォルニア大学の研究者や、飲料水の会社のコメント、
レストラン協会や飲料水協会からのコメントもあって
かなり多種多様で、アメリカの記事はやっぱりよいですね。
まぁ、飲料水に菌が含まれていた・・というニュースなので
業界からのコメントは擁護するような内容。
衛生の管理は、州の法律にしたがっていることもあって
一概にはいえない・・というのは客観的で妥当なコメントか。
ただ、これからの研究が必要というのは確かだし
本当に、人に害はない(特に子どもやお年寄り)のか
確かめなくてはならないのは確かかと思います。
そして何より、日本でも同じ研究が
簡単にできるであろう・・というのも確かなんですよね。
今後の研究の広がりに期待したいです!
写真は、ロシアのサモワール・・・今で言うサーバーですね。
これは装飾のないシンプルなものですね。
こちらは衛生面も問題無さそう!
そして、CNNの記事の写真です。
糖尿病やガンの様な生活習慣との因果関係に基いた類の
研究もあれば、菌やウイルスなどの感染病に着目する
疫学などがあります。
生活習慣病に着目する疫学と感染病に対する疫学では要求
される病理の知識や研究のアプローチに異なる点が多いため、
双方が交わることは自分の身の回りでは余り多くはありません。
自分自身は、どちらかというと前者の疫学を中心に
学んできたために感染病の疫学・・となると知識が比較的
乏しいのです。
疫学の起源は感染病の疫学にあるといっても過言ではないし、、、
それはよくないことと考えています。
ということで、勉強しなくちゃ・・という意識が最近になって
特に目覚めています。
そんな中で何気なく見つけた記事が、レストランで
よく見かける飲料水のサーバーに関するもの。
大腸菌など多くの雑菌で汚染されている・・というニュース。
おそらくのファミリーレストランとかでも
ドリンクバーでよく見かけるあれです。
ファーストフードのレストランにもありますね。
バージニア州にある大学が、近辺のレストランの汚染を調べたそう。
最初は学生が課題で調べたのがきっかけだったみたい。
その結果から、研究者が乗り出したみたいで面白い経緯・・
30のファーストフードレストランを調べて、
48%の飲料からバクテリアが見つかり、
11%から大腸菌(害のないタイプ)が見つかったのだそう。
なかには尿路感染や呼吸器感染にも関連があることも知られる
タイプもみつかったとのこと。
研究者いわく:
「たとえ、害はなくても、大腸菌の入った飲み物なんていらない」
というご意見でした。
こうした報告に対して、
たとえば、CNNのサイト:
http://edition.cnn.com/2010/HEALTH/01/08/soda.fountain.bacteria/
カリフォルニア大学の研究者や、飲料水の会社のコメント、
レストラン協会や飲料水協会からのコメントもあって
かなり多種多様で、アメリカの記事はやっぱりよいですね。
まぁ、飲料水に菌が含まれていた・・というニュースなので
業界からのコメントは擁護するような内容。
衛生の管理は、州の法律にしたがっていることもあって
一概にはいえない・・というのは客観的で妥当なコメントか。
ただ、これからの研究が必要というのは確かだし
本当に、人に害はない(特に子どもやお年寄り)のか
確かめなくてはならないのは確かかと思います。
そして何より、日本でも同じ研究が
簡単にできるであろう・・というのも確かなんですよね。
今後の研究の広がりに期待したいです!
写真は、ロシアのサモワール・・・今で言うサーバーですね。
これは装飾のないシンプルなものですね。
こちらは衛生面も問題無さそう!
そして、CNNの記事の写真です。
H♪
2009年2月21日 ●Boston●研究(疫学) コメント (59)
39度ごえのインフルエンザで臥せってましたが、もう全快です!!
それはそうと、、、
Ha○vard Universityに就職が決まりました・・!!
就職が決まって、思っていた以上に気が楽になりました。
来月からそちらで研究者として精一杯働きます。。
先週、8人の疫学者とインタビューを(面接)し、
40分のプレゼン+20分の質疑応答をこなし、高い評価を得て、
翌日に新しいボスから直接電話を頂き、晴れてポスドクのポジション
(博士号取得者の研究職)を得ることができました。
インタビューは非常にざっくばらんな雰囲気で進み、
僕が自分の研究を投稿した学術雑誌の編集に携わるトップの人との
インタビューでは、具体的に研究論文の詳細にまで話が及びました。
他の研究者は履歴書を見ながら、僕がバングラデシュやら
グアテマラでおこなった研究に興味を持ったり、、
日本の慢性疾患に関する質問を
投げてきた研究者もいました。
僕の方から積極的に色々訊いたりもして、どちらがインタビューされて
いるのかわからないようなときもあったり。
とにもかくにも、インタビューは和やかに楽しく、
プレゼンも言いそびれたことが1つあったものの、
終始、無難にこなすことができました。
年明けに行った博士論文の審査時よりも、聴いてくださった方が多く
とても嬉しかったです。
そのプレゼンをセットアップしてくださったH大の教授は、
僕を紹介するにあたり、化学や医療栄養学も勉強してきた背景、
バングラデッシュで研究を行ったことなどを紹介してくださったので、
その導入部から聴衆の方々は「へ~」という感じになり、まずまずの、
そして和やかな滑り出しとなりました。
そんな雰囲気を作ってくださった新たなボス(教授)に感謝。
博士取得者の就職難が社会問題化している中で、
世界最高峰とうたわれる所での研究職が決まったことは
とても恵まれていることです、、、更にがんばらなくては・・。
どうか、見守っていて下さい!
僕は現在、就職先の近隣の医学キャンパスに所属しているので、
書籍を運んだり、新たにパソコンをセットアップしたりと、暫くは
生産性の無い時を過ごすことになりそうです。
しかし、この広い北米で引越しする必要もないとは恵まれている!(でも、
少し落ち着いたら引っ越して、多少、住まいをグレードアップをするつもり)
それはそうと、、、
Ha○vard Universityに就職が決まりました・・!!
就職が決まって、思っていた以上に気が楽になりました。
来月からそちらで研究者として精一杯働きます。。
先週、8人の疫学者とインタビューを(面接)し、
40分のプレゼン+20分の質疑応答をこなし、高い評価を得て、
翌日に新しいボスから直接電話を頂き、晴れてポスドクのポジション
(博士号取得者の研究職)を得ることができました。
インタビューは非常にざっくばらんな雰囲気で進み、
僕が自分の研究を投稿した学術雑誌の編集に携わるトップの人との
インタビューでは、具体的に研究論文の詳細にまで話が及びました。
他の研究者は履歴書を見ながら、僕がバングラデシュやら
グアテマラでおこなった研究に興味を持ったり、、
日本の慢性疾患に関する質問を
投げてきた研究者もいました。
僕の方から積極的に色々訊いたりもして、どちらがインタビューされて
いるのかわからないようなときもあったり。
とにもかくにも、インタビューは和やかに楽しく、
プレゼンも言いそびれたことが1つあったものの、
終始、無難にこなすことができました。
年明けに行った博士論文の審査時よりも、聴いてくださった方が多く
とても嬉しかったです。
そのプレゼンをセットアップしてくださったH大の教授は、
僕を紹介するにあたり、化学や医療栄養学も勉強してきた背景、
バングラデッシュで研究を行ったことなどを紹介してくださったので、
その導入部から聴衆の方々は「へ~」という感じになり、まずまずの、
そして和やかな滑り出しとなりました。
そんな雰囲気を作ってくださった新たなボス(教授)に感謝。
博士取得者の就職難が社会問題化している中で、
世界最高峰とうたわれる所での研究職が決まったことは
とても恵まれていることです、、、更にがんばらなくては・・。
どうか、見守っていて下さい!
僕は現在、就職先の近隣の医学キャンパスに所属しているので、
書籍を運んだり、新たにパソコンをセットアップしたりと、暫くは
生産性の無い時を過ごすことになりそうです。
しかし、この広い北米で引越しする必要もないとは恵まれている!(でも、
少し落ち着いたら引っ越して、多少、住まいをグレードアップをするつもり)
タミフル ・・・ 議論の行方は・・?
2008年8月20日 ●Boston●研究(疫学) コメント (8)
タミフルの使用と使用後の異常行動には関係があるか。
数年も前から議論になっていることだけれど、
未だに決着がついていない。
厚生労働省は関係を否定し、
NPO法人などは、関係を肯定している。
また、生命科学者も、タミフルが脳に取り込まれることを観測し、
さらに神経伝達物質が応答を示すことを実証し、
タミフルの使用の脳神経系への影響を肯定している。
タミフルの被害者の会もある。
http://www.tamiflu89.sakura.ne.jp/
批判的な意見はここに集約されている模様。
立○隆という人のご意見(2007年)。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070324_tamiflu/
僕は疫学をやっているから、
興味がもちろんその疫学的な考察や解析方法へと向かうのだけど・・
ここのところ、とあるメーリングリストでも議論が具体的に盛んになって
ようやく状況や問題点がつかめてきた。
こちら7月の初旬に公開された厚生労働省の研究結果報告。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/s0710-6.html
これに対し、医師等がブログなどで批判、意見書が製作されたりする。
8月になり厚生労働省が誤りを認め、会議を9月以降に行うという。
疫学的な解析方法などを見てみたのだけど、突っ込みどころが満載だ。
これが国を代表する疫学の結果かと思うと正直、がっかりする。
英語の論文にしようものなら、即却下されるものだと思う。
臨床試験の結果報告ではなくて、
実際の臨床で実施されている処方や異常行動の観測結果を
10000例ほど集めて、
タミフルが処方された子どもの郡、処方されなかった子どもの郡について、
異常行動の発症率を比較している。
こうした薬の研究では、たとえば、次のような問題が生まれる。
「異常行動を起こしてしまうほど、
重篤なインフルエンザ脳症を患った子供が
より、タミフルを処方されやすい」
という事実が、潜んでいるとしたら、
タミフルを処方された子どもの郡では、
もちろん異常行動を起こす頻度が高くなる。
(Confounding by Indicationという)
これでは、タミフルを飲んでいる人程、異常行動を起こしやすいという
関係を見出すことはできても、タミフルが異常行動を起こしている
という関係ではないので、タミフルの副作用に関して誤った結論を導き得る。
そんな、潜んでいそうな事実の有無を、きちんと調べて、問題を除去すべく、
解析に含む子供たちを限定する、あるいは統計学的に解析を工夫する
などの手立てが必要になってくる・・。
でも、厚生労働省の研究班は、そうした問題を解決するどころか、
認識しているかも定かではない。疫学の専門家のみならず、
疫学の研究結果を読むことに慣れている医師などから
批判を受けることは当然だと思う。
アメリカの薬の認可などを行う行政機関のFDAも、
タミフルと異常行動の関係について、勧告を出しており
その理由は、日本からの報告があってこそのもの。
また韓国も、子どもに対するタミフルの使用を中止するような勧告を出しているが、
アメリカと同様、日本からのタミフルに関する報告を汲み取っているから。
先進国より注目を浴びている事柄である。
間違いを認めて、再検討するようだけど・・もっと頑張ってほしい。
でもこれほど注目されていると、疫学の株も上昇するね。
画像はこちら。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4906605370/keizaireportc-22/
本の執筆は出版界にサポーターがいれば可能。
専門家のレビューは必要ないのだが・・。
数年も前から議論になっていることだけれど、
未だに決着がついていない。
厚生労働省は関係を否定し、
NPO法人などは、関係を肯定している。
また、生命科学者も、タミフルが脳に取り込まれることを観測し、
さらに神経伝達物質が応答を示すことを実証し、
タミフルの使用の脳神経系への影響を肯定している。
タミフルの被害者の会もある。
http://www.tamiflu89.sakura.ne.jp/
批判的な意見はここに集約されている模様。
立○隆という人のご意見(2007年)。
http://www.nikkeibp.co.jp/style/biz/feature/tachibana/media/070324_tamiflu/
僕は疫学をやっているから、
興味がもちろんその疫学的な考察や解析方法へと向かうのだけど・・
ここのところ、とあるメーリングリストでも議論が具体的に盛んになって
ようやく状況や問題点がつかめてきた。
こちら7月の初旬に公開された厚生労働省の研究結果報告。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/s0710-6.html
これに対し、医師等がブログなどで批判、意見書が製作されたりする。
8月になり厚生労働省が誤りを認め、会議を9月以降に行うという。
疫学的な解析方法などを見てみたのだけど、突っ込みどころが満載だ。
これが国を代表する疫学の結果かと思うと正直、がっかりする。
英語の論文にしようものなら、即却下されるものだと思う。
臨床試験の結果報告ではなくて、
実際の臨床で実施されている処方や異常行動の観測結果を
10000例ほど集めて、
タミフルが処方された子どもの郡、処方されなかった子どもの郡について、
異常行動の発症率を比較している。
こうした薬の研究では、たとえば、次のような問題が生まれる。
「異常行動を起こしてしまうほど、
重篤なインフルエンザ脳症を患った子供が
より、タミフルを処方されやすい」
という事実が、潜んでいるとしたら、
タミフルを処方された子どもの郡では、
もちろん異常行動を起こす頻度が高くなる。
(Confounding by Indicationという)
これでは、タミフルを飲んでいる人程、異常行動を起こしやすいという
関係を見出すことはできても、タミフルが異常行動を起こしている
という関係ではないので、タミフルの副作用に関して誤った結論を導き得る。
そんな、潜んでいそうな事実の有無を、きちんと調べて、問題を除去すべく、
解析に含む子供たちを限定する、あるいは統計学的に解析を工夫する
などの手立てが必要になってくる・・。
でも、厚生労働省の研究班は、そうした問題を解決するどころか、
認識しているかも定かではない。疫学の専門家のみならず、
疫学の研究結果を読むことに慣れている医師などから
批判を受けることは当然だと思う。
アメリカの薬の認可などを行う行政機関のFDAも、
タミフルと異常行動の関係について、勧告を出しており
その理由は、日本からの報告があってこそのもの。
また韓国も、子どもに対するタミフルの使用を中止するような勧告を出しているが、
アメリカと同様、日本からのタミフルに関する報告を汲み取っているから。
先進国より注目を浴びている事柄である。
間違いを認めて、再検討するようだけど・・もっと頑張ってほしい。
でもこれほど注目されていると、疫学の株も上昇するね。
画像はこちら。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4906605370/keizaireportc-22/
本の執筆は出版界にサポーターがいれば可能。
専門家のレビューは必要ないのだが・・。
温暖化は健康に影響を与えるか
2008年7月7日 ●Boston●研究(疫学) コメント (6)
という疫学に関する記事が出ていました。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/07/17/AR2008071701557.html
http://www.reuters.com/article/bondsNews/idUSN1748836120080717
Washington Postの記事に、Ebiという疫学者が登場します。
この学者は、先月のアメリカ疫学会の、
温暖化と健康に関する疫学のセッションの座長をされた方です。
Dr Ebiが、セッションの最初に温暖化のレビューをしたのですが、
この先50年間、国家規模で対策をとったりするシナリオを作ったとして、
どんなに楽観的な考え方をしても、ある程度の温度上昇は予想されるらしいです。
時代とともにどう環境が変化しているかというグラフが示されました。
似たような時代変化に関する観察・考察が、病気についてもよくあるのだけど、
大腸がんや心不全、糖尿病などは、1900年くらいからの傾向がよく報告されます。
感染病の場合、イギリスで19世紀から疫学が盛んになっているのですが、
さかのぼっても、1800年くらい。
ところが、地球温暖化に関わる二酸化炭素濃度の話となると、
数百年前からの傾向が発表されます。
数百年前と比べて、産業化が進んでから、
二酸化炭素濃度は急上昇。
ちょっと驚く。。。
地学的な研究由来かな?
温暖な環境が好きな病原菌(サルモネラ菌など)による病気の発症の地域分布の話。
北半球で温暖化が進めば、北上することが考えられるのだけど、
地域分布の研究、アメリカ南部の研究が多いという印象をそれ以前持っていました。
その印象からは外れ、1つの結果が、カナダから報告されていました。
(自分のいる街の地域ではけっこう有名なライム病という病気。)
カナダでも温暖な地域で多い病気の発症率が上昇傾向にありとの事。
温暖化と感染病・・・
日本だと、九州など南西部に意識が向かいそうだけど、
北海道などでも、やっぱり夏の期間が長くなっている分、
食中毒系の問題が増えてきている、あるいは、これから
増えるのでしょう。
地域分布の地理的な結果考察のみならず、季節的な結果考察も。
サルモネラ菌による温暖な時期に起こる感染病の発症が観察される時期が、
年を追うごとに早くなっているよう。
夏になると食の保存で、注意をするように保健所からの通達が来るとする。
そういう話が春先に来るようになるのでしょうか?
そういえば、ロシアなどでも、蚊が増えてきているそうな・・。
そんな話を思い出しました。
逆に寒いときに率の高くなる病気は、減っていくのでしょうか。
何があるでしょう。
日本は専門機関が、総合的な研究しているのでしょう。
1つの地域では研究しにくいでしょうし。
時期的な変化など、病院のデータを集約すればできそうだから、
公になっていても良いように思うのですが。。探せばあるかな?
画像は
「水着が小さくなっているように、
温暖化も進んでいるでしょう!」
というジョーク画像。
自分は、環境問題・栄養の疫学の知識はあるとは思うのだけど、
感染病の疫学の知識はあまりなく、、、ちょっと勉強する意識を
持たないと・・と思わせる分野でした。
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2008/07/17/AR2008071701557.html
http://www.reuters.com/article/bondsNews/idUSN1748836120080717
Washington Postの記事に、Ebiという疫学者が登場します。
この学者は、先月のアメリカ疫学会の、
温暖化と健康に関する疫学のセッションの座長をされた方です。
Dr Ebiが、セッションの最初に温暖化のレビューをしたのですが、
この先50年間、国家規模で対策をとったりするシナリオを作ったとして、
どんなに楽観的な考え方をしても、ある程度の温度上昇は予想されるらしいです。
時代とともにどう環境が変化しているかというグラフが示されました。
似たような時代変化に関する観察・考察が、病気についてもよくあるのだけど、
大腸がんや心不全、糖尿病などは、1900年くらいからの傾向がよく報告されます。
感染病の場合、イギリスで19世紀から疫学が盛んになっているのですが、
さかのぼっても、1800年くらい。
ところが、地球温暖化に関わる二酸化炭素濃度の話となると、
数百年前からの傾向が発表されます。
数百年前と比べて、産業化が進んでから、
二酸化炭素濃度は急上昇。
ちょっと驚く。。。
地学的な研究由来かな?
温暖な環境が好きな病原菌(サルモネラ菌など)による病気の発症の地域分布の話。
北半球で温暖化が進めば、北上することが考えられるのだけど、
地域分布の研究、アメリカ南部の研究が多いという印象をそれ以前持っていました。
その印象からは外れ、1つの結果が、カナダから報告されていました。
(自分のいる街の地域ではけっこう有名なライム病という病気。)
カナダでも温暖な地域で多い病気の発症率が上昇傾向にありとの事。
温暖化と感染病・・・
日本だと、九州など南西部に意識が向かいそうだけど、
北海道などでも、やっぱり夏の期間が長くなっている分、
食中毒系の問題が増えてきている、あるいは、これから
増えるのでしょう。
地域分布の地理的な結果考察のみならず、季節的な結果考察も。
サルモネラ菌による温暖な時期に起こる感染病の発症が観察される時期が、
年を追うごとに早くなっているよう。
夏になると食の保存で、注意をするように保健所からの通達が来るとする。
そういう話が春先に来るようになるのでしょうか?
そういえば、ロシアなどでも、蚊が増えてきているそうな・・。
そんな話を思い出しました。
逆に寒いときに率の高くなる病気は、減っていくのでしょうか。
何があるでしょう。
日本は専門機関が、総合的な研究しているのでしょう。
1つの地域では研究しにくいでしょうし。
時期的な変化など、病院のデータを集約すればできそうだから、
公になっていても良いように思うのですが。。探せばあるかな?
画像は
「水着が小さくなっているように、
温暖化も進んでいるでしょう!」
というジョーク画像。
自分は、環境問題・栄養の疫学の知識はあるとは思うのだけど、
感染病の疫学の知識はあまりなく、、、ちょっと勉強する意識を
持たないと・・と思わせる分野でした。
缶詰の製品は安全か ・・・ ?
2008年7月3日 ●Boston●研究(疫学) コメント (14)
缶詰の安全に対する懸念が消費者(特に妊婦の)を
不安にしているように、
魚の摂取についても同様の懸念がある。
水銀の摂取は大丈夫なのか、
でも「さかなを食べると頭がよくなる」というし・・。
魚の缶詰を摂取することについては、
じゃあ、どうなの・・・?
となると、問題が複雑であることが判る。
実際、答えは出ていないよう。
環境と健康の問題を扱う専門誌によると、
2005年の時点で、次の報告がなされた。
http://www.ehponline.org/docs/2005/8041/abstract.html
魚の摂取量が多いと、視覚的な記憶力が高くなり、
一定量の魚を食べているとして、
水銀の摂取量(髪の毛に蓄積した水銀量で検討)が多いほど、
同様の、視覚的な記憶力が低くなるよう。
水銀を含まない魚を摂取すると良いのではと結論付けている。
2007年の1月の報告によると、
http://www.ehponline.org/docs/2006/9329/abstract.html
一定量の魚を食べているとして、
水銀の摂取量(髪の毛に蓄積した水銀量で検討)が多いほど、
早産の率が高くなるということ。。
そして、水銀の摂取量が多い人は、缶詰の魚が主な摂取源とのこと。
おそらく、缶詰の魚の摂取が高いと、水銀の摂取も高く、さらに
缶詰に塗布された有機分子(ビスフェノールAなど)の摂取も高くなるから、
2007年の研究成果は、水銀の量に因果関係を帰属できず、
もしかしたら、内分泌撹乱物質による関係かもしれない。
(もちろん別の因子もあり得る。)
この点については、考察されていない。
また1種の缶詰の摂取が多いということは、
ほかの種類の缶詰の摂取も高いかもしれない。
豆とか、貝とか。。。食の傾向として。。。疑問は尽きない。
研究が行われたミシガン・・水銀含有量の多い魚を多く摂取する地域だった気がする。
数多くある研究でこの2つだけピックアップしても
不十分ではあるものの、、、どこまで研究が答えを出しているか
という目安にはなるかと。
厚生労働省による報告・・・2003年のものがあった。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/06/tp0613-1.html
上の疫学研究結果を考えると、ちょっと古い。
「もしも、この魚を一週間のうち何回食べたら・・」
という考察もあり、自分としては良いな〜と思います。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/06/tp0613-1.html#toi14
ただ、どれほどの摂取量が危ないのか・・という科学も、
あた不確かさの多いところなのでまだ不明なところが多い。
また、缶詰の魚か否か・・など述べられていない。
皮に近い部分など、魚の部位によって濃度が違ってくるのだが。
普通の魚の摂取で、一週間に3回程度なら、問題無いと思う。
水銀の濃度の低い種類であれば、もっと食べても良く、
むしろ食べるべきだと思う。
同じマグロでも、缶詰か、お刺身かどうかで代わってくる。
またどこで捕ったものかというのも・・。
現状で、一般的な摂取量を下げさせる風評があるのは、
良くないように思う。
妊婦さんは、魚貝類の摂取を意識して、缶詰は避ける・・
というのが安心できるのではないかな?
魚貝類の摂取は、オキアミから川魚など、幅広く。。
というところでしょうか。
缶詰の製品、、、悪者にするつもりは無いけれど、
消費者も厳しく、業者も厳しく、政府も厳しく・・
そうなっても良いかな。
まだ未解決の問題かと思います。
危険性が低いと捉えられている問題についても、
どれほど、危険性が低いことを確かめる研究が必要かと。
髪の毛、尿、血液、へその緒・・いろいろな手段を使って・・。
画像は東京都健康安全研究センターというところより。
不安にしているように、
魚の摂取についても同様の懸念がある。
水銀の摂取は大丈夫なのか、
でも「さかなを食べると頭がよくなる」というし・・。
魚の缶詰を摂取することについては、
じゃあ、どうなの・・・?
となると、問題が複雑であることが判る。
実際、答えは出ていないよう。
環境と健康の問題を扱う専門誌によると、
2005年の時点で、次の報告がなされた。
http://www.ehponline.org/docs/2005/8041/abstract.html
魚の摂取量が多いと、視覚的な記憶力が高くなり、
一定量の魚を食べているとして、
水銀の摂取量(髪の毛に蓄積した水銀量で検討)が多いほど、
同様の、視覚的な記憶力が低くなるよう。
水銀を含まない魚を摂取すると良いのではと結論付けている。
2007年の1月の報告によると、
http://www.ehponline.org/docs/2006/9329/abstract.html
一定量の魚を食べているとして、
水銀の摂取量(髪の毛に蓄積した水銀量で検討)が多いほど、
早産の率が高くなるということ。。
そして、水銀の摂取量が多い人は、缶詰の魚が主な摂取源とのこと。
おそらく、缶詰の魚の摂取が高いと、水銀の摂取も高く、さらに
缶詰に塗布された有機分子(ビスフェノールAなど)の摂取も高くなるから、
2007年の研究成果は、水銀の量に因果関係を帰属できず、
もしかしたら、内分泌撹乱物質による関係かもしれない。
(もちろん別の因子もあり得る。)
この点については、考察されていない。
また1種の缶詰の摂取が多いということは、
ほかの種類の缶詰の摂取も高いかもしれない。
豆とか、貝とか。。。食の傾向として。。。疑問は尽きない。
研究が行われたミシガン・・水銀含有量の多い魚を多く摂取する地域だった気がする。
数多くある研究でこの2つだけピックアップしても
不十分ではあるものの、、、どこまで研究が答えを出しているか
という目安にはなるかと。
厚生労働省による報告・・・2003年のものがあった。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/06/tp0613-1.html
上の疫学研究結果を考えると、ちょっと古い。
「もしも、この魚を一週間のうち何回食べたら・・」
という考察もあり、自分としては良いな〜と思います。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/06/tp0613-1.html#toi14
ただ、どれほどの摂取量が危ないのか・・という科学も、
あた不確かさの多いところなのでまだ不明なところが多い。
また、缶詰の魚か否か・・など述べられていない。
皮に近い部分など、魚の部位によって濃度が違ってくるのだが。
普通の魚の摂取で、一週間に3回程度なら、問題無いと思う。
水銀の濃度の低い種類であれば、もっと食べても良く、
むしろ食べるべきだと思う。
同じマグロでも、缶詰か、お刺身かどうかで代わってくる。
またどこで捕ったものかというのも・・。
現状で、一般的な摂取量を下げさせる風評があるのは、
良くないように思う。
妊婦さんは、魚貝類の摂取を意識して、缶詰は避ける・・
というのが安心できるのではないかな?
魚貝類の摂取は、オキアミから川魚など、幅広く。。
というところでしょうか。
缶詰の製品、、、悪者にするつもりは無いけれど、
消費者も厳しく、業者も厳しく、政府も厳しく・・
そうなっても良いかな。
まだ未解決の問題かと思います。
危険性が低いと捉えられている問題についても、
どれほど、危険性が低いことを確かめる研究が必要かと。
髪の毛、尿、血液、へその緒・・いろいろな手段を使って・・。
画像は東京都健康安全研究センターというところより。
缶詰の製品は安全か ・・・ ?
2008年7月1日 ●Boston●研究(疫学) コメント (2)
ビスフェノールAが缶詰から溶出するそう。
ビスフェノールA:内分泌撹乱物質として有名なもの。
内分泌撹乱物質とは、環境ホルモンのこと。
「『環境ホルモン』という表現がされるけれど、
ホルモンというのは、女性ホルモンなど体内で
分泌されるものであるから、ホルモンと呼ぶのはおかしい。」
ということを生化学の先生が言っていた。
彼は環境ビタミンと呼ぶべきだと言っていたが、
ビタミンは、Vital=必須の、という意味があるので、
ビタミンというのもおかしいのでは。
体外に分泌するものは、フェロモンと呼ぶので、
環境フェロモンと呼ぶのは良いかもしれない。
ニュアンスとして、変な感じがするけれど。
缶詰の内側に塗布されている化学物質より、
このビスフェノールAが分泌されるということで、
厚生労働省が科学的な知見を要約したページを公開している。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kigu/topics/080707-1.html
一番下の2つの質問が関心をひく。
Q8 ポリカーボネート製のほ乳びんを使用していますが、問題ないですか。
Q9 妊婦については、食生活で注意することはありますか。
Q9において、缶詰に関する懸念が記されている。
これについて、ポリカーボネートの研究班があり、
意見しているのだけど、、、
http://www.polycarbo.gr.jp/news/index.html
この研究班、gr.jpとあるから、政府機関かと思いきや、
バックに私企業が多く絡んでおり、ちょっと不信を抱いてしまう。
厚生労働省の報告に対しては、暗に反論している。
大体のレポートを読むと、概して安全という感じだが、
胎児への影響については、不確実のよう。
アメリカの研究班の要約の通り。
「不確実ながらも・・」というのは、研究が足りないから。
安全性の研究は、細胞実験から、動物実験、ヒトの研究まで、
幅広く行って、結論をつけるもので仕方ないかと。
先月6月に、研究者による総説が産婦人科系の雑誌に出ていたのだが、
同じような結論であった。
成人については懸念はないに等しいが、
胎児については懸念ありとのこと。
厚生労働省の述べているように、懸念があるなら、最大限避けるという姿勢で、
公衆の皆さんは心掛けているのが良いのかなと思っています。
・缶詰・ペットボトルなどの製品で、温められたものは購入しない。
・ペットボトルやプラスティック製品に、
(麦茶とか)熱湯を注いだりしない。
・哺乳瓶はガラス製を。
・缶詰めと瓶詰めがあるなら、瓶詰めを選ぶ。
・ラップを使ってレンジで温めるのは避ける。
おそらく、大人は大丈夫かと思いますが、
妊娠中の方などは、気をつけた方が良いかと思います。
真に危険性はなくても、そちらの方が安心・・・。
企業側も、独自に製品の改良に臨んでくれたらと思います。
一例:
http://www.radishbo-ya.co.jp/company/press/08071101.html
缶詰について、続きます。
疫学の専門誌で、妊婦さんが携帯電話を使う頻度が高いほど、
子供の多動や不注意の傾向が高くなるという研究がありました。
因果関係はなんなのかわかりませんが・・・?
ちなみに、発電所の近郊に住むことと、脳腫瘍の関係は、
無いようだという見解を記す総説もありました。
とにかく、環境と発達だとかはわからないことが多いのです。
画像は、母乳を薦める趣旨の画像だけれど、
栄養学的な観点からではなく、毒学的な観点から。
“Limit Exposure to BPA” というのは、
「ビスフェノールA(BPA)への暴露を抑えよう」という意味です。
ビスフェノールA:内分泌撹乱物質として有名なもの。
内分泌撹乱物質とは、環境ホルモンのこと。
「『環境ホルモン』という表現がされるけれど、
ホルモンというのは、女性ホルモンなど体内で
分泌されるものであるから、ホルモンと呼ぶのはおかしい。」
ということを生化学の先生が言っていた。
彼は環境ビタミンと呼ぶべきだと言っていたが、
ビタミンは、Vital=必須の、という意味があるので、
ビタミンというのもおかしいのでは。
体外に分泌するものは、フェロモンと呼ぶので、
環境フェロモンと呼ぶのは良いかもしれない。
ニュアンスとして、変な感じがするけれど。
缶詰の内側に塗布されている化学物質より、
このビスフェノールAが分泌されるということで、
厚生労働省が科学的な知見を要約したページを公開している。
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/kigu/topics/080707-1.html
一番下の2つの質問が関心をひく。
Q8 ポリカーボネート製のほ乳びんを使用していますが、問題ないですか。
Q9 妊婦については、食生活で注意することはありますか。
Q9において、缶詰に関する懸念が記されている。
これについて、ポリカーボネートの研究班があり、
意見しているのだけど、、、
http://www.polycarbo.gr.jp/news/index.html
この研究班、gr.jpとあるから、政府機関かと思いきや、
バックに私企業が多く絡んでおり、ちょっと不信を抱いてしまう。
厚生労働省の報告に対しては、暗に反論している。
大体のレポートを読むと、概して安全という感じだが、
胎児への影響については、不確実のよう。
アメリカの研究班の要約の通り。
評価のまとめとしては、人の健康影響は心配ない。しかし、妊娠女性、胎児、幼児、子供らへの影響として、神経や行動及び女子の早熟について不確実ながらもやや懸念がある。
「不確実ながらも・・」というのは、研究が足りないから。
安全性の研究は、細胞実験から、動物実験、ヒトの研究まで、
幅広く行って、結論をつけるもので仕方ないかと。
先月6月に、研究者による総説が産婦人科系の雑誌に出ていたのだが、
同じような結論であった。
成人については懸念はないに等しいが、
胎児については懸念ありとのこと。
厚生労働省の述べているように、懸念があるなら、最大限避けるという姿勢で、
公衆の皆さんは心掛けているのが良いのかなと思っています。
・缶詰・ペットボトルなどの製品で、温められたものは購入しない。
・ペットボトルやプラスティック製品に、
(麦茶とか)熱湯を注いだりしない。
・哺乳瓶はガラス製を。
・缶詰めと瓶詰めがあるなら、瓶詰めを選ぶ。
・ラップを使ってレンジで温めるのは避ける。
おそらく、大人は大丈夫かと思いますが、
妊娠中の方などは、気をつけた方が良いかと思います。
真に危険性はなくても、そちらの方が安心・・・。
企業側も、独自に製品の改良に臨んでくれたらと思います。
一例:
http://www.radishbo-ya.co.jp/company/press/08071101.html
缶詰について、続きます。
疫学の専門誌で、妊婦さんが携帯電話を使う頻度が高いほど、
子供の多動や不注意の傾向が高くなるという研究がありました。
因果関係はなんなのかわかりませんが・・・?
ちなみに、発電所の近郊に住むことと、脳腫瘍の関係は、
無いようだという見解を記す総説もありました。
とにかく、環境と発達だとかはわからないことが多いのです。
画像は、母乳を薦める趣旨の画像だけれど、
栄養学的な観点からではなく、毒学的な観点から。
“Limit Exposure to BPA” というのは、
「ビスフェノールA(BPA)への暴露を抑えよう」という意味です。
疫学の学会がシカゴで・・
2008年6月26日 ●Boston●研究(疫学) コメント (12)
4日間に亘って開催されたのですよ。
ハイアットリージェンシーホテル(えらい目にあった、、ドアマンのせいで)。
参加人数は700人くらいらしい。
医師も生化学者も集う、糖尿病学会や循環器系の学会などと比べると、
疫学者のみなので、規模としては小さなものだったと思う。
自分の話はアルコールと糖尿病の関係に関する(どちらかというと
専門は心臓系なんだけど)疫学的な解析と考察結果・・。
質問にも、テキパキと無難に答えたのだけど、今思うと
もっと良い回答があったかな。。
あんな風に言えばよかったかな、と・・足りなかった。
今後、似たような議論をすることがあるかと思うので
そのときまでにとっておきましょう。
しかし、質問の内容というのは、研究の妥当性や
意義を認めた上でのものだったので、まぁ、良いかな。
この世界で有名な本を書いた著者も偶然、いらっしゃっていた。
以前、彼の講義を受けて、顔見知りだったのだ。
彼に感想を乞うたところ、まぁ、良いトークだったとのこと。
(まぁ、批判的なことを言うはずは無いが)
学会は参加するだけでも学ぶことが多いが、
こうして自分が発信する機会があると、もっといいね。
重い荷物を持つ機会があったからか筋肉痛です。
ハイアットリージェンシーホテル(えらい目にあった、、ドアマンのせいで)。
参加人数は700人くらいらしい。
医師も生化学者も集う、糖尿病学会や循環器系の学会などと比べると、
疫学者のみなので、規模としては小さなものだったと思う。
自分の話はアルコールと糖尿病の関係に関する(どちらかというと
専門は心臓系なんだけど)疫学的な解析と考察結果・・。
質問にも、テキパキと無難に答えたのだけど、今思うと
もっと良い回答があったかな。。
あんな風に言えばよかったかな、と・・足りなかった。
今後、似たような議論をすることがあるかと思うので
そのときまでにとっておきましょう。
しかし、質問の内容というのは、研究の妥当性や
意義を認めた上でのものだったので、まぁ、良いかな。
この世界で有名な本を書いた著者も偶然、いらっしゃっていた。
以前、彼の講義を受けて、顔見知りだったのだ。
彼に感想を乞うたところ、まぁ、良いトークだったとのこと。
(まぁ、批判的なことを言うはずは無いが)
学会は参加するだけでも学ぶことが多いが、
こうして自分が発信する機会があると、もっといいね。
重い荷物を持つ機会があったからか筋肉痛です。
500×200=100000
2008年6月12日 ●Boston●研究(疫学) コメント (6)
1970年代から、コンピューターを駆使した統計解析が、
統計の学会にも認められるようになり、
1980年代にその理論的な妥当性が練りに練られ、
1990年には、科学の世界にもその発展が紹介され、
他の分野にも応用されるようになってきた。
1998年に、栄養学の専門誌に紹介されたのだけど、
その論文を引用している栄養学の論文は一切無し。
通常、自分の分野で行う統計解析というのは1秒も経たずに終わってしまうのだけれども、
自分が挑戦してみた統計解析は、5秒位かかる解析を500回行い、
その1回ずつの解析結果を使って、さらに5秒くらいかかる解析を200回やる。
(その回数も不十分かもしれないのだが)計10万回。
ただでさえ重いので、解析をやっている最中に、
解析ソフトがエラーを起こして止まってしまったりと
なかなか慣れないことばかりでした。1週間この調子・・。
しかしこの数週間、その理論を勉強するところから始めて
やっとこさ全工程が終わりそうだ。
エラーが起きる原因など、解決していないままだけど。。
WINDOWSを使っているのだけど、
こうした重い、回数を重ねる解析を早く効率的に行うのは、
UNIXを使った方が良いというのが、この分野の見解。
また、ある論文で、解析の効率を上げるのに、
2つのコンピューターを繋げて解析を行う方法が紹介されていた。
「そんな重い解析、する必要があるかな・・」
などということすら思うこともなく、
そんな情報、はなから眼中に無かったのだが
そういったシステムについても勉強しなくちゃいけないかも?
この日記、その計算結果の一部を削除する間に書いてみました。
もうちょっと頑張るぞっと。
統計の学会にも認められるようになり、
1980年代にその理論的な妥当性が練りに練られ、
1990年には、科学の世界にもその発展が紹介され、
他の分野にも応用されるようになってきた。
1998年に、栄養学の専門誌に紹介されたのだけど、
その論文を引用している栄養学の論文は一切無し。
通常、自分の分野で行う統計解析というのは1秒も経たずに終わってしまうのだけれども、
自分が挑戦してみた統計解析は、5秒位かかる解析を500回行い、
その1回ずつの解析結果を使って、さらに5秒くらいかかる解析を200回やる。
(その回数も不十分かもしれないのだが)計10万回。
ただでさえ重いので、解析をやっている最中に、
解析ソフトがエラーを起こして止まってしまったりと
なかなか慣れないことばかりでした。1週間この調子・・。
しかしこの数週間、その理論を勉強するところから始めて
やっとこさ全工程が終わりそうだ。
エラーが起きる原因など、解決していないままだけど。。
WINDOWSを使っているのだけど、
こうした重い、回数を重ねる解析を早く効率的に行うのは、
UNIXを使った方が良いというのが、この分野の見解。
また、ある論文で、解析の効率を上げるのに、
2つのコンピューターを繋げて解析を行う方法が紹介されていた。
「そんな重い解析、する必要があるかな・・」
などということすら思うこともなく、
そんな情報、はなから眼中に無かったのだが
そういったシステムについても勉強しなくちゃいけないかも?
この日記、その計算結果の一部を削除する間に書いてみました。
もうちょっと頑張るぞっと。
歩きすぎると足を痛める。
靴が合わなかったりすると間接を痛める。
こうしたことは経験上わかるのだけど、
そうした経験上わかることを良いことに、膝に良い靴だとかなんとか、
素材や社内の内部検討だけで、いろいろ謳っている商品ってあると思う。
客観的で科学的な研究の少なさに目をつけて、
ショックを吸収するとうたっている靴底を使うと、
膝への負担が軽減されるのか研究した報告がされた。
http://www.reuters.com/article/healthNews/idUSCOL55203320080605
膝関節にリューマチを患っている女性を被験者としたよう。
膝の痛みに敏感な集団を母集団として選んだというところでしょう。
同じ時間、同じペースで二種類の靴を履いて歩いてもらったところ、
ショックを吸収するタイプの靴を履いた方が、膝の痛みが少なかったそうだ。
ただ、、、そうした靴を付けているという「実感」が、
膝の痛みを和らげたのかもしれない。
そうした医学的に説明できない箇所があることは研究者も認めているよう。
「痛み」の研究というのは評価が難しいよね。。
感覚的に良ければ良いじゃないかと言うかもしれないが、
感覚的な話でも、違いが客観的に評価されなくては
話が科学として前に進まない。
膝への圧力がどれほどか・・
膝関節のコラーゲンが削れちゃっているのか?
クッションの位置・質との関係など、
この研究を機に医学的・工学的な研究と繋げることができる。
最近の競泳のユニフォームのように、
マラソンや競歩の靴の研究と関係があるよね、きっと。
(そっちの分野はもっと進んでそうだが。)
ちなみに、法外な値段のついたものを購入せずとも、
安いものでも、十分に効果があることも同時に紹介されている。
こうした検討は良いことだと思う。
この膝関節に関する話は関係ないかもしれないけれど、
代替医療と称して法外な医療費を要求するような所もあるので
こうした研究と検討、報告は、もっと頻繁にされるべきかと。
研究されるべきと睨んで、
真摯に研究を行った研究者に拍手。
ぱちぱち。
おしまい。
一家団欒中に溺死・・?
2008年6月6日 ●Boston●研究(疫学) コメント (2)
ということがありえるよう・・
http://www.medicalnewstoday.com/articles/110157.php
Dry Drowning
乾性溺水と訳すらしい。
ノースカロライナの10歳の少年がプールで亡くなった・・
のではなくて、プールに行った際に、
肺に水が入ってしまったことに気づかずに母親と歩いて帰宅、
家に帰った後に酸素が脳にまわらない状態に至り、
亡くなったということみたい。
ウェブを開いた時、ニュースのリストのページが開くのだけど
Dry Drowning・・という単語。
なんのことだか解らずだったので一読したのでした。
この例のように、
水の影響が時間差とともに現れることもあるケースを含め
溺死というのは、定義が難しいようです。
変わった行動を起こしたり、極度の疲労を見せたり・・
「サイン」はあるようだけど、原因というのは特定できない様子。。
子供が水を飲み込むだけでなく、肺に取り込んでしまう。。
夢中になって遊んだのかな・・?
プール、、泳げなくても楽しければよい・・ではなくて、
きちんとした呼吸法から、訓練させるべきか。
http://www.medicalnewstoday.com/articles/110157.php
Dry Drowning
乾性溺水と訳すらしい。
ノースカロライナの10歳の少年がプールで亡くなった・・
のではなくて、プールに行った際に、
肺に水が入ってしまったことに気づかずに母親と歩いて帰宅、
家に帰った後に酸素が脳にまわらない状態に至り、
亡くなったということみたい。
ウェブを開いた時、ニュースのリストのページが開くのだけど
Dry Drowning・・という単語。
なんのことだか解らずだったので一読したのでした。
この例のように、
水の影響が時間差とともに現れることもあるケースを含め
溺死というのは、定義が難しいようです。
変わった行動を起こしたり、極度の疲労を見せたり・・
「サイン」はあるようだけど、原因というのは特定できない様子。。
子供が水を飲み込むだけでなく、肺に取り込んでしまう。。
夢中になって遊んだのかな・・?
プール、、泳げなくても楽しければよい・・ではなくて、
きちんとした呼吸法から、訓練させるべきか。
ゲーム ? − オペ
2008年5月19日 ●Boston●研究(疫学) コメント (4)
シムシティを皮切りに、実世界のシミュレーションゲームが
多数、ゲーム業界から生産されてきた。
こうした話を考えると思い出すのは、アメリカの有名な
Johns Hopkins Universityという大学の医学部における事例。
ある女学生が、解剖学などの実習が嫌で嫌でたまらなく、
拒否する権利があり、実習を拒んだところ、教育サイドは、
その要望に応え、CD-ROMかなんかのメディアを用いて
その教育を行ったという話・・。
詳しくは知らないものの、医師が必ずしも、
ご遺体を前に解剖実習を行い、手術をできなければならない
ということは無いと思うので、そういった教育の
オプションというのは、提供されても良いと思う。
日本ではどうなんだろう。
で、実際にそういうのがゲーム化されているようだ。
そういったゲームをカリキュラムに組み込むことで、
手術のミスを少なくする・・ということを狙っており、
小さな規模のものではあるが、その報告もある。
http://archsurg.ama-assn.org/cgi/content/short/142/2/181
http://www.msnbc.msn.com/id/4685909/
lapacoscopic surgery
腹腔鏡下手術
これは内視鏡やら、レーザーやはさみなどを、
口腔から挿入して行う手術。。
画面を見ながら手を動かす・・ということは、
課せられた責任や精神的な緊張はもちろん違うとはいえ、
ゲームと似ているところがある。
MSNのニュースに、Hand-Eye Coordinationという言葉があるけれど、
視覚と触覚を「協応」させることについて、
そうしたゲームは役に立つようだ。訓練として・・。
また、手術のゲームではなく、一般的なゲーム・・
画面を見て、それに対応した手の動きをすると言うこと自体、
外科医師の技術の向上に貢献する可能性が探られているよう。
たとえば小規模の病院で、手術件数が少なく、
技術が劣ってしまうことを危惧している医師など、
こうしたゲームをやってみるのも良いのでは・・。
ということが言えそう?
教育現場にも、臨床現場にも、
Play Stationなどが常備されていたりして?
夜勤の先生とかさ。。いかがでしょうか。
三次元空間の表現も、詳細になってきたのだから、
解剖学の教育など、やっぱり価値は置けると思われる。
ゲーム産業も、こうした世界で活躍しても良いよね。
近年は、通信技術を用いた遠隔操作による手術も、
技術的に開発が進んでいるのだし、そういった
エンジニアの方々と、ゲーム業界・・
組んでみることで得られる可能性もまた大きいかと。
「ゲーム感覚」に関する倫理的な側面は省略です。
画像は、世界初のエーテル麻酔を用いた手術を描いたもの。
多数、ゲーム業界から生産されてきた。
こうした話を考えると思い出すのは、アメリカの有名な
Johns Hopkins Universityという大学の医学部における事例。
ある女学生が、解剖学などの実習が嫌で嫌でたまらなく、
拒否する権利があり、実習を拒んだところ、教育サイドは、
その要望に応え、CD-ROMかなんかのメディアを用いて
その教育を行ったという話・・。
詳しくは知らないものの、医師が必ずしも、
ご遺体を前に解剖実習を行い、手術をできなければならない
ということは無いと思うので、そういった教育の
オプションというのは、提供されても良いと思う。
日本ではどうなんだろう。
で、実際にそういうのがゲーム化されているようだ。
そういったゲームをカリキュラムに組み込むことで、
手術のミスを少なくする・・ということを狙っており、
小さな規模のものではあるが、その報告もある。
http://archsurg.ama-assn.org/cgi/content/short/142/2/181
http://www.msnbc.msn.com/id/4685909/
lapacoscopic surgery
腹腔鏡下手術
これは内視鏡やら、レーザーやはさみなどを、
口腔から挿入して行う手術。。
画面を見ながら手を動かす・・ということは、
課せられた責任や精神的な緊張はもちろん違うとはいえ、
ゲームと似ているところがある。
MSNのニュースに、Hand-Eye Coordinationという言葉があるけれど、
視覚と触覚を「協応」させることについて、
そうしたゲームは役に立つようだ。訓練として・・。
また、手術のゲームではなく、一般的なゲーム・・
画面を見て、それに対応した手の動きをすると言うこと自体、
外科医師の技術の向上に貢献する可能性が探られているよう。
たとえば小規模の病院で、手術件数が少なく、
技術が劣ってしまうことを危惧している医師など、
こうしたゲームをやってみるのも良いのでは・・。
ということが言えそう?
教育現場にも、臨床現場にも、
Play Stationなどが常備されていたりして?
夜勤の先生とかさ。。いかがでしょうか。
三次元空間の表現も、詳細になってきたのだから、
解剖学の教育など、やっぱり価値は置けると思われる。
ゲーム産業も、こうした世界で活躍しても良いよね。
近年は、通信技術を用いた遠隔操作による手術も、
技術的に開発が進んでいるのだし、そういった
エンジニアの方々と、ゲーム業界・・
組んでみることで得られる可能性もまた大きいかと。
「ゲーム感覚」に関する倫理的な側面は省略です。
画像は、世界初のエーテル麻酔を用いた手術を描いたもの。
ある統計方法・・
2008年5月18日 ●Boston●研究(疫学)
・・とある統計方法が70年代に紹介され、
ゆっくりとした発展を遂げてきている。
しかしながら、疫学や栄養学の研究への応用は未開の領域で、
応用次第では、様々なことが可能になり、明らかになると考えられる。
そんな潜在力のある統計方法・・
統計方法を料理の方法に例える。
統計の方法を紹介する論文を、
料理人がレシピを紹介する料理番組に例える。
そんな風に例えて話を作ってみると・・
<><><>
ある料理番組で、トータルで普通の10倍の時間を掛け、
下ごしらえをし料理すると、信じられないくらい
美味しくなるのを紹介していた。
東南アジア原産の種々のスパイスを用いて、洋風の料理で
よく使われる新鮮な野菜やお肉を食材として選んでいる。
その10倍の時間を掛けたお鍋がいよいよ登場し、
テーブルにディッシュが用意され、、、
司会を行ったタレントが舌鼓を叩き鳴らし、
シェフは温かみのある優しい誇らしげな笑みを浮かべる。
(その味は試してみないとどう美味しいかわからないけど)
今、自分のキッチンには、充分な食材が用意されているし、
10倍の時間をかけて料理する時間もどうやらありそう。
そのレシピに必要な食材やスパイスは、ホテルに門を構える
洋風の豪華なレストランで、よく使われているもの。
自分もその食材は手ごろな価格で手に入り、よく料理に使うし、
スパイスもキッチンの棚にも置いておいてあるもので、
たまに自分の好みで料理に使ってみては、料理がなんとなく
美味しくなることは知っている・・。
ただ、食材についても、スパイスについても、そのレシピに
紹介されていた使い方で料理をしたことは過去に一度も無いし、
そんなに時間をかけて料理したことも無い。
でも、食材を丁寧に扱い、その都度味見をしたり調整をして
いけば、最終的に良い結果がでるし失敗する可能性は低いみたい。
10倍の時間かけた料理を、翌日のお隣さんちのホームパーティに
持って行く・・とする。
いつもは前日に材料を揃え、当日に料理をして持っていく程度
なのだけど。
隣人の間では、近頃料理が上手だって評判になっている。
でもそんな評判は、一般的な・・例えば、ブログ小説を賞賛
するような、そんな程度であることは知っている。
だから自分の料理にお褒めの言葉を戴いて喜ばしくは思うものの、
自身の料理の腕について、過信することは無い。
ただ、料理することは好きだし、何かきっかけがあったら、
もっと美味しい料理を作ってみたいという気持ちがある。
料理番組に紹介されていた料理・・まさに良いきっかけだ・・。
紹介されていた料理は、下ごしらえや、食材やスパイスの
使い方、調理方法など、実際に料理をしてみたことはないものの
とても良い印象がある。
しかも、その一連の流れやスパイスの今まで未経験の使い方等を
一度でも経験しておくと、自分がキッチンに立つ時にも、もっと
幅が広く深い味わいの料理や味付けができそうな気がするし、
料理自体楽しく、効率的にできるような気がする。
また、料理番組で紹介された料理を自分でしてみると、、きっと、
プロのシェフが、どれだけ時間を掛けて丹念に精魂込めて料理を
しているか、その背景にもっと気付くことができると思うし、
敬意を持って美味しく戴くことができそう。
具体的にはわからないけれど・・とにかく料理の深いところに
気付くことができるような気がする。
そんな料理・・するかしないか。。
そんな統計方法・・するかしないか。。
ゆっくりとした発展を遂げてきている。
しかしながら、疫学や栄養学の研究への応用は未開の領域で、
応用次第では、様々なことが可能になり、明らかになると考えられる。
そんな潜在力のある統計方法・・
統計方法を料理の方法に例える。
統計の方法を紹介する論文を、
料理人がレシピを紹介する料理番組に例える。
そんな風に例えて話を作ってみると・・
<><><>
ある料理番組で、トータルで普通の10倍の時間を掛け、
下ごしらえをし料理すると、信じられないくらい
美味しくなるのを紹介していた。
東南アジア原産の種々のスパイスを用いて、洋風の料理で
よく使われる新鮮な野菜やお肉を食材として選んでいる。
その10倍の時間を掛けたお鍋がいよいよ登場し、
テーブルにディッシュが用意され、、、
司会を行ったタレントが舌鼓を叩き鳴らし、
シェフは温かみのある優しい誇らしげな笑みを浮かべる。
(その味は試してみないとどう美味しいかわからないけど)
今、自分のキッチンには、充分な食材が用意されているし、
10倍の時間をかけて料理する時間もどうやらありそう。
そのレシピに必要な食材やスパイスは、ホテルに門を構える
洋風の豪華なレストランで、よく使われているもの。
自分もその食材は手ごろな価格で手に入り、よく料理に使うし、
スパイスもキッチンの棚にも置いておいてあるもので、
たまに自分の好みで料理に使ってみては、料理がなんとなく
美味しくなることは知っている・・。
ただ、食材についても、スパイスについても、そのレシピに
紹介されていた使い方で料理をしたことは過去に一度も無いし、
そんなに時間をかけて料理したことも無い。
でも、食材を丁寧に扱い、その都度味見をしたり調整をして
いけば、最終的に良い結果がでるし失敗する可能性は低いみたい。
10倍の時間かけた料理を、翌日のお隣さんちのホームパーティに
持って行く・・とする。
いつもは前日に材料を揃え、当日に料理をして持っていく程度
なのだけど。
隣人の間では、近頃料理が上手だって評判になっている。
でもそんな評判は、一般的な・・例えば、ブログ小説を賞賛
するような、そんな程度であることは知っている。
だから自分の料理にお褒めの言葉を戴いて喜ばしくは思うものの、
自身の料理の腕について、過信することは無い。
ただ、料理することは好きだし、何かきっかけがあったら、
もっと美味しい料理を作ってみたいという気持ちがある。
料理番組に紹介されていた料理・・まさに良いきっかけだ・・。
紹介されていた料理は、下ごしらえや、食材やスパイスの
使い方、調理方法など、実際に料理をしてみたことはないものの
とても良い印象がある。
しかも、その一連の流れやスパイスの今まで未経験の使い方等を
一度でも経験しておくと、自分がキッチンに立つ時にも、もっと
幅が広く深い味わいの料理や味付けができそうな気がするし、
料理自体楽しく、効率的にできるような気がする。
また、料理番組で紹介された料理を自分でしてみると、、きっと、
プロのシェフが、どれだけ時間を掛けて丹念に精魂込めて料理を
しているか、その背景にもっと気付くことができると思うし、
敬意を持って美味しく戴くことができそう。
具体的にはわからないけれど・・とにかく料理の深いところに
気付くことができるような気がする。
そんな料理・・するかしないか。。
そんな統計方法・・するかしないか。。
統計の講義を比喩しよう。
2008年5月17日 ●Boston●研究(疫学) コメント (2)
たとえば、料理番組・・
通常、一般的に料理番組などで料理を教える人は、
食材や包丁などの調理器具がそろっていることを
前提として番組を進行していくと思う。
‘(準備済みなことを)当然のこととするはおかしい!’
と、いちいち異議を唱える人はいない。
(それを当然のこととしないのを可笑しくするのも面白いけど。
「フランスから輸入した子羊の頬肉を、・・」とか・・。)
料理を紹介する番組で、料理をしつつ、紹介するはずの人が、
食材を手に入れるのがどれほど難しいかとか、
あるいはその食材の由来や歴史など、懇々と説明し、
包丁の特徴や技術発展の経緯など、事細かに解説したとすると、
視聴者は、
「ちょっとちょっと、早くしてよ」
と思うところでしょう?
とはいえ、背景の解説も多少は必要なこともあるし、
視聴者の興味を引き立てることも可能だし、
視聴者も必ずしも拒否したりせず、許容できたりもする。
統計学や数学の講義が行われたとき、
学生と教授との間に、互いの興味と関心の間に溝ができ、
言葉にできなくても、うんざり感を醸し出してしまうことがあると思う。
この感覚は上に挙げた料理の例に似てると思われる。
この間の秋、統計学の講義のTeaching Assistant (TA) というのをやりました。
自分の学問領域は、統計学に依存するところが大きいので、
統計学を統計の先生に学ぶ機会があるのは良いこと。。
といっても、純粋な統計的理論等々に通じている必要はそれほど無く、
1.どういった方法があり、
2.どのように使っていけば良く、
3.どのような落とし穴に気をつければ良いか
というところに通じている必要があると考えられている。
(そう自分は考えている。)
統計学者は、統計学の深いところを教えたがるというか、
先に例えた様に料理の専門家が、食材や食器の奥深さを
伝えたがるという、そういう姿勢があからさまに見てとれたのだけど、
学生側からすると、そんな深いこと必要なわけ?と何度も疑問に思ったと思う。
(とても重要な、根本的な内容を教えたがっていたようだが、
背景に隠れる基礎的な理論が揺ぎ無いものであればあるほど、
その理論を無視してもかまわないのでは?
たとえば、十進法の理論とか。)
学生としては、漠然とした必要性は感じているものの、
いったい何が重要で、自分の興味をどこに向けたらいいのか、
無意識のうちでも混乱していたと思う。
航海をしていて、素晴らしい未知の世界を目指して、
神様のお告げに従っていたら、未開の荒れた辺境地に着いて、
神様から、新たな開拓を激励されたかのような感覚。。たぶん。
疫学(医療)統計学者と疫学者、
経済統計学者と経済学者、
心理統計学者と心理学者・・
疫学者は車の運転手で、統計学者は、車のメカニクス。
疫学者・経済学者・心理学者は、上手に車の運転をしたいのだ。
砂嵐の道でも、雪山の道でも、安全に・・必要な知識を持っていたい。
そのための教育を、必要としている。
そんな教育の機会で、統計学者が車のメカニクスとして、
どれだけ車のエンジンの構造が素晴らしく計算されつくされているか・・
などと切に語ったところで、
「ちょっと、興味ないんですけど?」
と思われてしまうのだ。
どんなに有能な研究者で、教育に情熱的でも、
教えるのがあまり上手でなかったりすることがあるとは思うのだけど、
上に例として挙げたような、すれ違いがあるかと思う。
教授が「教えなくてはいけない事」と考えているのであれば、
なぜ教えなくてはいけないか・・を説得する段階を経なくてはいけないと思うのだけど、
それが無いとなると、むむむと感じるのだ。
学生は論点が定まらず、興味ももてず、魅力を感じる機会を失い・・。
というようなことの一部を、
カリキュラムの構成委員会に伝えました。
先日、委員会が開催されたそうで、
どんな議論がなされたのでしょう?
自分の耳に入ってくればいいな。
写真は2007年の学会場・・
今年も6月にあるので、次第に意識を高めて参りましょう。
通常、一般的に料理番組などで料理を教える人は、
食材や包丁などの調理器具がそろっていることを
前提として番組を進行していくと思う。
‘(準備済みなことを)当然のこととするはおかしい!’
と、いちいち異議を唱える人はいない。
(それを当然のこととしないのを可笑しくするのも面白いけど。
「フランスから輸入した子羊の頬肉を、・・」とか・・。)
料理を紹介する番組で、料理をしつつ、紹介するはずの人が、
食材を手に入れるのがどれほど難しいかとか、
あるいはその食材の由来や歴史など、懇々と説明し、
包丁の特徴や技術発展の経緯など、事細かに解説したとすると、
視聴者は、
「ちょっとちょっと、早くしてよ」
と思うところでしょう?
とはいえ、背景の解説も多少は必要なこともあるし、
視聴者の興味を引き立てることも可能だし、
視聴者も必ずしも拒否したりせず、許容できたりもする。
統計学や数学の講義が行われたとき、
学生と教授との間に、互いの興味と関心の間に溝ができ、
言葉にできなくても、うんざり感を醸し出してしまうことがあると思う。
この感覚は上に挙げた料理の例に似てると思われる。
この間の秋、統計学の講義のTeaching Assistant (TA) というのをやりました。
自分の学問領域は、統計学に依存するところが大きいので、
統計学を統計の先生に学ぶ機会があるのは良いこと。。
といっても、純粋な統計的理論等々に通じている必要はそれほど無く、
1.どういった方法があり、
2.どのように使っていけば良く、
3.どのような落とし穴に気をつければ良いか
というところに通じている必要があると考えられている。
(そう自分は考えている。)
統計学者は、統計学の深いところを教えたがるというか、
先に例えた様に料理の専門家が、食材や食器の奥深さを
伝えたがるという、そういう姿勢があからさまに見てとれたのだけど、
学生側からすると、そんな深いこと必要なわけ?と何度も疑問に思ったと思う。
(とても重要な、根本的な内容を教えたがっていたようだが、
背景に隠れる基礎的な理論が揺ぎ無いものであればあるほど、
その理論を無視してもかまわないのでは?
たとえば、十進法の理論とか。)
学生としては、漠然とした必要性は感じているものの、
いったい何が重要で、自分の興味をどこに向けたらいいのか、
無意識のうちでも混乱していたと思う。
航海をしていて、素晴らしい未知の世界を目指して、
神様のお告げに従っていたら、未開の荒れた辺境地に着いて、
神様から、新たな開拓を激励されたかのような感覚。。たぶん。
疫学(医療)統計学者と疫学者、
経済統計学者と経済学者、
心理統計学者と心理学者・・
疫学者は車の運転手で、統計学者は、車のメカニクス。
疫学者・経済学者・心理学者は、上手に車の運転をしたいのだ。
砂嵐の道でも、雪山の道でも、安全に・・必要な知識を持っていたい。
そのための教育を、必要としている。
そんな教育の機会で、統計学者が車のメカニクスとして、
どれだけ車のエンジンの構造が素晴らしく計算されつくされているか・・
などと切に語ったところで、
「ちょっと、興味ないんですけど?」
と思われてしまうのだ。
どんなに有能な研究者で、教育に情熱的でも、
教えるのがあまり上手でなかったりすることがあるとは思うのだけど、
上に例として挙げたような、すれ違いがあるかと思う。
教授が「教えなくてはいけない事」と考えているのであれば、
なぜ教えなくてはいけないか・・を説得する段階を経なくてはいけないと思うのだけど、
それが無いとなると、むむむと感じるのだ。
学生は論点が定まらず、興味ももてず、魅力を感じる機会を失い・・。
というようなことの一部を、
カリキュラムの構成委員会に伝えました。
先日、委員会が開催されたそうで、
どんな議論がなされたのでしょう?
自分の耳に入ってくればいいな。
写真は2007年の学会場・・
今年も6月にあるので、次第に意識を高めて参りましょう。
ピペット。
2003年7月12日 ●Boston●研究(疫学)pipet(pippet)。
科学の実験には欠かせないものだが・・・
細心の注意を払うべきもの。
バングラ人の方(女性)は、使うのがすごい早い。
僕はまだ経験不足なのか、遅い。。。と思っていた。
今日も、同じペースで進めなくてはいけない実験をやっていて
遅くって差を作ってしまった。
確かに振り返ってみると、慎重なところ以外で
スピードをあげられるところはあるのだが、、、
自分のサンプルに集中していて見ている暇なんてないのだけど、
彼女のサンプルの使い方はやっぱり荒いのでは。。。
ピペットの先を潰してしまっていたり、
気泡を作ってしまって、
その気泡が割れてピペットの先端が汚染してしまったり、、、
有機化学の実験ではマイクロピペットを使う事がなかったのだが、
あれはピペットによる吸引を早くしても、
それに比例して液体が登ってくるわけじゃない。
チップの先端の細さによって、液体の吸引される速度が変わってくる。
さらに血液サンプルは粘性があるので、
通常よりもどろりとゆっくり吸引されているはずだ。
(言葉じゃ伝わらない部分はあるとは思うが、
使っている人には当然わかると思う。)
彼女はそこらへんに気を使っているのかわからないが、
ちゃっちゃちゃっちゃとやってしまっていて、
見ていて不安になる。
ピペットとは関係ないけど
彼女、部分的に固まってしまった血液サンプルを扱っているとき、
きちんと混ぜていないようにも見える。
血液のサンプルを扱うのが遅いと、
乾燥してしまって、何かと変性するので、
僕が遅いのは反省しなくてはいけないのだけど、、、
なんだか腑に落ちない。
どう言おうかな。
抽出するDNAの精度や収量で訴えたいところだけど、
その辺はまだ及んでない気がする。
時間かけすぎの点がクリティカル。
−−−
今週から、平日は毎日、研究室に行くことになるが、
今週、時間が過ぎるのが早かった。
今日は金曜なのだが、木曜日くらいの感覚。
明日も実験する気満々なのだが、、、
「月曜日ね」
って言われてしまった。
土曜日はオフ、、、
まぁ、机上でやることも多いので
そのモチベーションをそっちにぶつけるけれど。
−−−
いろいろ不満はあるが、
もういっしょに白衣を着るのは来月まで、、、
あまり摩擦を起こさず過ごそうかな。
はーぁ。
将来、いっしょに研究とかする関係はもちたくないけれど、
また寄ったときには、会いたいと思える関係でいたい。
−−−
有機化学実験でも
パスツールピペットというタイプを使う機会があった。
あとはシリンジ(注射器)。
使う溶媒で、粘性や表面張力の程度が違って、
有機溶媒ならではの揮発性にも注意を払ったり、、、
密度の違いに着目したり、、、
あっちの世界ではあっちの世界のコツがあった。
多少の違いはあるけれど、似ている部分もある。
やっぱり経験って重要なんだよな。
今のラボはバングラ人2人と僕1人の3人。
お2人は夫婦で年齢も違う。
有機のときは同世代の若者ばっかりで賑やかだった。
ちょっと、違うため息もでます。
明日は休みか。
がんばろう。
科学の実験には欠かせないものだが・・・
細心の注意を払うべきもの。
バングラ人の方(女性)は、使うのがすごい早い。
僕はまだ経験不足なのか、遅い。。。と思っていた。
今日も、同じペースで進めなくてはいけない実験をやっていて
遅くって差を作ってしまった。
確かに振り返ってみると、慎重なところ以外で
スピードをあげられるところはあるのだが、、、
自分のサンプルに集中していて見ている暇なんてないのだけど、
彼女のサンプルの使い方はやっぱり荒いのでは。。。
ピペットの先を潰してしまっていたり、
気泡を作ってしまって、
その気泡が割れてピペットの先端が汚染してしまったり、、、
有機化学の実験ではマイクロピペットを使う事がなかったのだが、
あれはピペットによる吸引を早くしても、
それに比例して液体が登ってくるわけじゃない。
チップの先端の細さによって、液体の吸引される速度が変わってくる。
さらに血液サンプルは粘性があるので、
通常よりもどろりとゆっくり吸引されているはずだ。
(言葉じゃ伝わらない部分はあるとは思うが、
使っている人には当然わかると思う。)
彼女はそこらへんに気を使っているのかわからないが、
ちゃっちゃちゃっちゃとやってしまっていて、
見ていて不安になる。
ピペットとは関係ないけど
彼女、部分的に固まってしまった血液サンプルを扱っているとき、
きちんと混ぜていないようにも見える。
血液のサンプルを扱うのが遅いと、
乾燥してしまって、何かと変性するので、
僕が遅いのは反省しなくてはいけないのだけど、、、
なんだか腑に落ちない。
どう言おうかな。
抽出するDNAの精度や収量で訴えたいところだけど、
その辺はまだ及んでない気がする。
時間かけすぎの点がクリティカル。
−−−
今週から、平日は毎日、研究室に行くことになるが、
今週、時間が過ぎるのが早かった。
今日は金曜なのだが、木曜日くらいの感覚。
明日も実験する気満々なのだが、、、
「月曜日ね」
って言われてしまった。
土曜日はオフ、、、
まぁ、机上でやることも多いので
そのモチベーションをそっちにぶつけるけれど。
−−−
いろいろ不満はあるが、
もういっしょに白衣を着るのは来月まで、、、
あまり摩擦を起こさず過ごそうかな。
はーぁ。
将来、いっしょに研究とかする関係はもちたくないけれど、
また寄ったときには、会いたいと思える関係でいたい。
−−−
有機化学実験でも
パスツールピペットというタイプを使う機会があった。
あとはシリンジ(注射器)。
使う溶媒で、粘性や表面張力の程度が違って、
有機溶媒ならではの揮発性にも注意を払ったり、、、
密度の違いに着目したり、、、
あっちの世界ではあっちの世界のコツがあった。
多少の違いはあるけれど、似ている部分もある。
やっぱり経験って重要なんだよな。
今のラボはバングラ人2人と僕1人の3人。
お2人は夫婦で年齢も違う。
有機のときは同世代の若者ばっかりで賑やかだった。
ちょっと、違うため息もでます。
明日は休みか。
がんばろう。
やっと動き出すか、、、?
2003年7月1日 ●Boston●研究(疫学)8月までに修士の研究を終えなくてはいけない立場なのだが、
「注文した遠心分離器が来ない、、、」
という理由で、研究が滞っていたが、
同じ時期に注文した別の品物が先週末に届いたので、
今週にはなんとかなるのではないか、、、?
という見通しがたった。
第1日目の月曜日は、まだ来ないということだったのだが
なんとか、、、今週中には。
夏期に履修しているのはたった1つなのだけれど
その講義は今週で終わる(paperの課題が残るが)。
研究に専念できそう、、、
あぁ、この期待感を裏切らないでほしい。
どうか。。。
先日書いた、MTHFRの酵素の話は、
Single Nucleotide Polymorphism(一遺伝子多型)の典型的な例。
つまり、1つのDNAの配列が変わると
それによって遺伝産物がいろいろ変わりますよという話。
このトピックは、夏期にとった1つの講義のために
勉強しているのだが、
この一遺伝子多型の話が、修士の研究になる予定なのだ。
ターゲットにしている遺伝配列は全然、違うんだけど。
履修している講義と、修士研究の内容を一致させることができてよかった。
そして、この一遺伝子多型の研究は、
人口を対象にしたepidemiology(疫学)であり、
遺伝子が内容のgenetics(遺伝学)であるので
epigeneticsと呼ばれる分野で、けっこう新しい話だし、
今度博士課程のプログラムでも力を入れている分野である。
良い予習にもなっているはず。
ただ、一遺伝子多型は1つの遺伝配列をターゲットにしている研究。
最先端の技術は、1人の遺伝子を丸ごと検査してしまうので
そっちにはやっぱり劣る、、、残念。
まだ、最先端の話は詳しくないんだけど、、、
モチベーションを上げる機会は整ったと言える。
がんばるのみ、、、
−−−
今日はレバニラ丼。
これからいただきます。
「注文した遠心分離器が来ない、、、」
という理由で、研究が滞っていたが、
同じ時期に注文した別の品物が先週末に届いたので、
今週にはなんとかなるのではないか、、、?
という見通しがたった。
第1日目の月曜日は、まだ来ないということだったのだが
なんとか、、、今週中には。
夏期に履修しているのはたった1つなのだけれど
その講義は今週で終わる(paperの課題が残るが)。
研究に専念できそう、、、
あぁ、この期待感を裏切らないでほしい。
どうか。。。
先日書いた、MTHFRの酵素の話は、
Single Nucleotide Polymorphism(一遺伝子多型)の典型的な例。
つまり、1つのDNAの配列が変わると
それによって遺伝産物がいろいろ変わりますよという話。
このトピックは、夏期にとった1つの講義のために
勉強しているのだが、
この一遺伝子多型の話が、修士の研究になる予定なのだ。
ターゲットにしている遺伝配列は全然、違うんだけど。
履修している講義と、修士研究の内容を一致させることができてよかった。
そして、この一遺伝子多型の研究は、
人口を対象にしたepidemiology(疫学)であり、
遺伝子が内容のgenetics(遺伝学)であるので
epigeneticsと呼ばれる分野で、けっこう新しい話だし、
今度博士課程のプログラムでも力を入れている分野である。
良い予習にもなっているはず。
ただ、一遺伝子多型は1つの遺伝配列をターゲットにしている研究。
最先端の技術は、1人の遺伝子を丸ごと検査してしまうので
そっちにはやっぱり劣る、、、残念。
まだ、最先端の話は詳しくないんだけど、、、
モチベーションを上げる機会は整ったと言える。
がんばるのみ、、、
−−−
今日はレバニラ丼。
これからいただきます。
終わることの無い研究
2003年6月27日 ●Boston●研究(疫学)Mixed Results for Drug Used to Prevent Prostate Cancer
というタイトルのNY Timesのニュースより。
前立腺癌は皮膚癌に続いて2番目に多い癌だそうで、
2003年だけでもの6月現在でも22万の症例が確認されたそう。
28900人の男性がそれで亡くなっているとのこと。
前立腺癌を予防(治療ではない)するために
finasteride(ファイナステライド)という薬が、
Proscar(プロスカー)という商品名で売られいてるらしい。
4300人以上の年をとった男性が
7年間に渡ってその医薬品を使用したところ
比較対照郡(プラシーボ)と比較して、
25%も前立腺癌の発症が低かったのだそう。
でも2つの郡で発症した人同士で比較すると
finasterideが処方された郡では、
前立腺癌の進行が著しい割合が高かったのだと。
つまり、結果としては、
その薬は、発症のリスクを下げるが、
発症してしまった場合、その程度はひどいということ。
(タイトルでMixed Resultsとあるように)
薬の使用は内科医と個人の自由だという見解もあるみたい。
その結果について生理学的な考察が
記事の中身でいろいろと述べられているのだけど、、、
自分のこれから学ぶ疫学の分野でも
当然、栄養の摂取と前立腺癌との関係がいろいろと議論されている。
今、適当に論文を検索して、abstractを読んでみたところ
ビタミンE、セレン、亜鉛、リコペン(トマトに多いってやつ)の
摂取が多かったり、サプリメントをとっていると
前立腺癌の発症が低くなるみたい。
つまり、日頃のダイエットでも、
前立腺癌の発症に影響を与える。
もちろん、遺伝学的な因子も入ってくるでしょう。
癌だし。
と考えると、臨床検査ってすごい複雑。
finasterideの有効性や安全性を調べるには、
ダイエットの質、遺伝子、生活習慣などなど、
長い期間で、影響を与えうる因子といっしょに調べないと
やっぱり、本当の意味で説得力をもたせることはできない。
もしかしたら、ニュースのMixed Resultsは
ただ、タバコを吸っているか吸っていないかの
個人の違いかもしれないし
遺伝子の個々のちょっとした違いかもしれない。
これからの時代も
医薬品が臨床検査に回されることは絶えないと思う。
その検査の度にいろいろな因子を考慮に入れるのは、
なんとも果てしない話のような気がする。
(まぁ、柔軟な研究を展開できるように
母集団(すなわちコーホート)を確保しておけば、
それほど難しくは無いかもしれないが)
終わりが遠くても栄養疫学が確立されると、
薬学の臨床試験も、効率がよくなるだろうな。
がんばろうっと。
というタイトルのNY Timesのニュースより。
前立腺癌は皮膚癌に続いて2番目に多い癌だそうで、
2003年だけでもの6月現在でも22万の症例が確認されたそう。
28900人の男性がそれで亡くなっているとのこと。
前立腺癌を予防(治療ではない)するために
finasteride(ファイナステライド)という薬が、
Proscar(プロスカー)という商品名で売られいてるらしい。
4300人以上の年をとった男性が
7年間に渡ってその医薬品を使用したところ
比較対照郡(プラシーボ)と比較して、
25%も前立腺癌の発症が低かったのだそう。
でも2つの郡で発症した人同士で比較すると
finasterideが処方された郡では、
前立腺癌の進行が著しい割合が高かったのだと。
つまり、結果としては、
その薬は、発症のリスクを下げるが、
発症してしまった場合、その程度はひどいということ。
(タイトルでMixed Resultsとあるように)
薬の使用は内科医と個人の自由だという見解もあるみたい。
その結果について生理学的な考察が
記事の中身でいろいろと述べられているのだけど、、、
自分のこれから学ぶ疫学の分野でも
当然、栄養の摂取と前立腺癌との関係がいろいろと議論されている。
今、適当に論文を検索して、abstractを読んでみたところ
ビタミンE、セレン、亜鉛、リコペン(トマトに多いってやつ)の
摂取が多かったり、サプリメントをとっていると
前立腺癌の発症が低くなるみたい。
つまり、日頃のダイエットでも、
前立腺癌の発症に影響を与える。
もちろん、遺伝学的な因子も入ってくるでしょう。
癌だし。
と考えると、臨床検査ってすごい複雑。
finasterideの有効性や安全性を調べるには、
ダイエットの質、遺伝子、生活習慣などなど、
長い期間で、影響を与えうる因子といっしょに調べないと
やっぱり、本当の意味で説得力をもたせることはできない。
もしかしたら、ニュースのMixed Resultsは
ただ、タバコを吸っているか吸っていないかの
個人の違いかもしれないし
遺伝子の個々のちょっとした違いかもしれない。
これからの時代も
医薬品が臨床検査に回されることは絶えないと思う。
その検査の度にいろいろな因子を考慮に入れるのは、
なんとも果てしない話のような気がする。
(まぁ、柔軟な研究を展開できるように
母集団(すなわちコーホート)を確保しておけば、
それほど難しくは無いかもしれないが)
終わりが遠くても栄養疫学が確立されると、
薬学の臨床試験も、効率がよくなるだろうな。
がんばろうっと。
疫学か!
2003年6月24日 ●Boston●研究(疫学)そういえば、、、
「過度の日焼けは将来の皮膚がんの可能性を高める」
というようなことは、夏が近づくと耳にする類のことだが、
この提言は、疫学結果によるものだったんだな。
つまり、、、
たとえば皮膚癌を発生させた女性と
そうでない女性を比較してみると、
タバコを吸う習慣がついていたり、
若い頃、日焼けサロンに行ったりなんだりと、
そういう相関が得られるわけなのだ。
なんとなくの健康の知識が
どういう学問で支えられているのかって
わかったわけです。。。
−−−
にしても、難しいと知った。
biostatistics(医療統計学?)という講義があるのは知っていて
疫学という学問をやる以上は、とらないとなって思っていた。
でも、春のタームでは必修でもないし、とらなかったのだ。
履修したほうが良いという講義はいくつかあったのだけど
とらなくてはいけない単位は最小限にとどめた。
なぜかというと、2月の時点で、
研究室に入るという約束があって、
研究室での研究のためにできるだけ時間を割きたかったから。
で、この間、書いたように、
研究室の準備は進んでいない状態で、
その研究のかわりに、統計データの解析をすることになった。
基礎的な講義をとらずに、統計データの解析と対面。
学部のときに、分析化学の一環で、
標準偏差とかt-検定とかやったのだけど、
「そんなの、あったなー」
程度だったなのだが、
それ以上のレベルの話を要求されたのだと気付いた。
しかも、医療統計には、それようのソフトウェアがあるようなのだが
使い方、わからないし。。。
アドバイザーが使わせてくれるかもわからない。
p-valueとかmultiple-regression
Cox何とか、logistic modelとか、
そういう言葉は論文で何度も目にするわけで
まぁ、意味はわかっているのだが、
いったいどういう過程を経て、
そういう計算がなされるのかまったくわからない。
アドバイザーは
「私には時間がないので、細かい統計学については教えてられない」
と断言されたので、自分で教授を探すか、、、?
(なんか、研究室の配備できなかったくせに
えらい態度をとるなとは思ったが、、、)
今の段階としては、
バングラデシュのとある集団に対して行った
インタビューの内容を渡され、
そこから得られる栄養学のデータをどう解析し、
どう論文を仕上げるかアウトラインを書き上げろとのことで、
解析のためにどういう計算が展開されるのか、
ゼロから調べているところである。
パブリッシュされた論文を読むだけではわからない、
陰に隠れた苦労っていうのが、
疫学者にはあるんだなってわかりました、、、
陰に隠れたっていうか、自分でわからなかっただけだけど。。。
でも有機化学でもあったな。。。
論文を読むと、有機金属錯体を合成して、構造を調べて
その物性を調べて、有用性を語るというのが大枠なのだけど、
最初の合成する部分で、ものすごい苦労がある。
反応条件や他の副生成物から取り分ける手段等々を
なんども試さないと、目的の物は得られない。
なんども試しても、合成されないことだってある。
論文には描写されない苦労っていうのが、
体験して初めてわかったこともあった。
(体験する前に論文読んでなかったけど)
そして、その論文に書かれない部分で
けっこう論文の質に差が出たりするのかな?
とにかく、疫学って奥が深いんだなって思いました。
別に侮っていたわけではなくて、未知の領域だったのだけど
直面したという感じ。がんばらなくては、、、
−−−
それにしても、、、我慢するしかないのか、、、
「なんで研究室に入れないんだ!
卒業かけて、2月から待ってんだぞ!」
と言ってしまいたい。
「過度の日焼けは将来の皮膚がんの可能性を高める」
というようなことは、夏が近づくと耳にする類のことだが、
この提言は、疫学結果によるものだったんだな。
つまり、、、
たとえば皮膚癌を発生させた女性と
そうでない女性を比較してみると、
タバコを吸う習慣がついていたり、
若い頃、日焼けサロンに行ったりなんだりと、
そういう相関が得られるわけなのだ。
なんとなくの健康の知識が
どういう学問で支えられているのかって
わかったわけです。。。
−−−
にしても、難しいと知った。
biostatistics(医療統計学?)という講義があるのは知っていて
疫学という学問をやる以上は、とらないとなって思っていた。
でも、春のタームでは必修でもないし、とらなかったのだ。
履修したほうが良いという講義はいくつかあったのだけど
とらなくてはいけない単位は最小限にとどめた。
なぜかというと、2月の時点で、
研究室に入るという約束があって、
研究室での研究のためにできるだけ時間を割きたかったから。
で、この間、書いたように、
研究室の準備は進んでいない状態で、
その研究のかわりに、統計データの解析をすることになった。
基礎的な講義をとらずに、統計データの解析と対面。
学部のときに、分析化学の一環で、
標準偏差とかt-検定とかやったのだけど、
「そんなの、あったなー」
程度だったなのだが、
それ以上のレベルの話を要求されたのだと気付いた。
しかも、医療統計には、それようのソフトウェアがあるようなのだが
使い方、わからないし。。。
アドバイザーが使わせてくれるかもわからない。
p-valueとかmultiple-regression
Cox何とか、logistic modelとか、
そういう言葉は論文で何度も目にするわけで
まぁ、意味はわかっているのだが、
いったいどういう過程を経て、
そういう計算がなされるのかまったくわからない。
アドバイザーは
「私には時間がないので、細かい統計学については教えてられない」
と断言されたので、自分で教授を探すか、、、?
(なんか、研究室の配備できなかったくせに
えらい態度をとるなとは思ったが、、、)
今の段階としては、
バングラデシュのとある集団に対して行った
インタビューの内容を渡され、
そこから得られる栄養学のデータをどう解析し、
どう論文を仕上げるかアウトラインを書き上げろとのことで、
解析のためにどういう計算が展開されるのか、
ゼロから調べているところである。
パブリッシュされた論文を読むだけではわからない、
陰に隠れた苦労っていうのが、
疫学者にはあるんだなってわかりました、、、
陰に隠れたっていうか、自分でわからなかっただけだけど。。。
でも有機化学でもあったな。。。
論文を読むと、有機金属錯体を合成して、構造を調べて
その物性を調べて、有用性を語るというのが大枠なのだけど、
最初の合成する部分で、ものすごい苦労がある。
反応条件や他の副生成物から取り分ける手段等々を
なんども試さないと、目的の物は得られない。
なんども試しても、合成されないことだってある。
論文には描写されない苦労っていうのが、
体験して初めてわかったこともあった。
(体験する前に論文読んでなかったけど)
そして、その論文に書かれない部分で
けっこう論文の質に差が出たりするのかな?
とにかく、疫学って奥が深いんだなって思いました。
別に侮っていたわけではなくて、未知の領域だったのだけど
直面したという感じ。がんばらなくては、、、
−−−
それにしても、、、我慢するしかないのか、、、
「なんで研究室に入れないんだ!
卒業かけて、2月から待ってんだぞ!」
と言ってしまいたい。
気付いたこと
2003年4月5日 ●Boston●研究(疫学)学部のときは化学で今は疫学
化学科ではけっこうな成績を保つことができていました。
自分なら、厳しいといわれるアメリカの院でも
やっていけるんじゃないか。
そう思って、出願し合格し、渡米しました。
しかし、自分ならやれる!っていう考えに至って
行動をおこさせるまで決意を維持できたことは、
学部のときの自分の化学という学問に対する
努力によって導いた結果があったからでした。
それを忘れていました。
「自分ならやれるんじゃないか。」
アメリカに来た後はそういう思いだけが、
独り歩きしてしまった気がします。
翻弄されたというのも、ありますけれど、
何か、、、忘れていたことがたくさん。。。
言葉ではわかっていても、口先だけの内容になっていたのかも。
とはいえ、今は落ちぶれているとはいえ、
社会全体で見れば、まだまだやり直しのきく状況なのでは。。。
気まぐれにNGOやJICAなどの求人や採用の様子を覗きましたが、
何か、ひきつけられるものが。
目標も失っていたし、しばらくはそれらに向かいます。
下を向こうが、つまずこうが、
そういった方面に歩んでいるのは確かなことです。
Ph.Dにはこだわっていましたが、MPHにもこだわっていました。
若くしてMPHが取れれば、しばらく働いた後に、
DPH(Doctor of Public Health)という学位が目指せます。
MPHの後にPh.Dももちろんありですし。。。
前向きになれるのは、まだまだ先。
ため息ついてでも、下を向きながらでも、
とりあえず、後ろには下がらない。
化学科ではけっこうな成績を保つことができていました。
自分なら、厳しいといわれるアメリカの院でも
やっていけるんじゃないか。
そう思って、出願し合格し、渡米しました。
しかし、自分ならやれる!っていう考えに至って
行動をおこさせるまで決意を維持できたことは、
学部のときの自分の化学という学問に対する
努力によって導いた結果があったからでした。
それを忘れていました。
「自分ならやれるんじゃないか。」
アメリカに来た後はそういう思いだけが、
独り歩きしてしまった気がします。
翻弄されたというのも、ありますけれど、
何か、、、忘れていたことがたくさん。。。
言葉ではわかっていても、口先だけの内容になっていたのかも。
とはいえ、今は落ちぶれているとはいえ、
社会全体で見れば、まだまだやり直しのきく状況なのでは。。。
気まぐれにNGOやJICAなどの求人や採用の様子を覗きましたが、
何か、ひきつけられるものが。
目標も失っていたし、しばらくはそれらに向かいます。
下を向こうが、つまずこうが、
そういった方面に歩んでいるのは確かなことです。
Ph.Dにはこだわっていましたが、MPHにもこだわっていました。
若くしてMPHが取れれば、しばらく働いた後に、
DPH(Doctor of Public Health)という学位が目指せます。
MPHの後にPh.Dももちろんありですし。。。
前向きになれるのは、まだまだ先。
ため息ついてでも、下を向きながらでも、
とりあえず、後ろには下がらない。
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