そして、受賞・・
2009年6月14日 ●Boston●学術(語学・交流) コメント (24)
卒業と同時に表彰されました。
「やったぁ~♪」
というよりも、
「・・・そうか」
と、静かに受け止めた感じです。
自分の所属した機関のみならず日本でもそうだけど、
学歴や経験の為のてっとり早い手段として論文を
書く人が数多くいる、、、どんな分野でもいえるかな。
とにかく、医学研究はまるでスピードゲームのよう。
韓国の獣医学者・大阪の大学院生が、基礎研究で
データを捏造したのが思い出される。
残念なことに、多くの論文が本当に必要な論文か
というとそうではないと思う。
今後、実名で紹介できたらと思っているのだけど、
最近のメタボリックシンドロームに関する報道で、
原著論文は問題が多いのだが、アピールだけは
ご立派なものがあった。
愕然として、その夜はあまり眠れなかった。
個人的に、公に出す論文には、公に対する責任があると考えており
自分のための、報道目的の論文の執筆はしたくなくて、
本当に論文を書けるだけの知識・経験が蓄積して
本当に世の中に貢献するための論文を書きたいと思っている。
そのためにはかなりの学と業を修めることが必要で、
時間をかけることができるのは、学生の時間だけであり
今まではそれだけに集中し、費やせたと思う。
自分より早く卒業した人もいるし、自分より多く論文を書いた人もいるが
誰よりも、自分の方が知識はあると思える場面が多かったし、
自分だったら、もっと論文の内容を充実させると思ったりもした。
しかし、スピード勝負のこの医学界をどう考えるかは個人の勝手で、
けっきょくは、業績を積み重ねるのは個人のキャリアで今後に生きる。
論文に欠損があったとしても、後の論文で塗り替えればよい。。
そんな風に、要領が良ければ、過去の業績を取り繕い、、人々の評価や
認識を塗り替えていくことが幾らでもことが可能なのだ。。
要するに、、そういう事を自分の中で許せるか、許せないかの問題。。
一人前のつもりで、高い志と理想を自分に課して
くすぶっているのも、、、愚かなことかも。。。
そんな中で、時間を掛けて生み出した論文が高い評価を受けた。
しかし、「がんばりましたね」という言葉をいただいて
率直に嬉しかったものの、かといってとりわけ特別な気持ちには
ならなかった・・
自分の突き詰めんとする考え方の存在と内容を理解したのは
おそらく、自分と仕事をした教授3人だけだろう。
とはいえ、今回の表彰は、その地道な考えがあってこそ。
客観的に、自分の成したことが評価されたということ。。
卒業式の3日後くらいに、自分が講演する機会が得られた。
卒業式の時点で、そんな講演の準備もまったくできておらず
H大でやっている仕事と、全然、関係なかったため、
講演というと、申し訳ないが、どちらかというとやっつけ仕事。
どれほどメッセージが伝わったかわからないけれど、
それなりの評価を得ることができてよかった。
そうそう・・
たとえば、ノーベル賞というと、ノーベル氏の志を継ぐものであるが
今回のAwardにも、そうした名前がついている。I〇Rとイニシャルで書く。
I〇R Awardということ。
実は、Dr I〇Rは、先日書いた卒業時の日記の、
3つ目の写真の左側の方である。
彼は、僕が所属した大学院大学の前学長、そして
研究施設のディレクターで、その道のとても有名な人なのだ。
実は僕はボ○トンに来る前は1年間NYのC大で勉強していたのだけど、
ボ○トン行きがが決定した直後、偶然にもDr I〇RはNYの僕が所属して
いる機関で講演を行った。
その講演は、それまで聴いた中でも、抜群に素晴らしいものだった。
ビタミンB郡について生物化学・栄養学・疫学・公衆衛生を
最新の知識でもって、全てつなぎあわせるような内容で。
それにはとても感銘を受けた。
そして、彼の指揮する研究機関に所属することができ、
その5年半後、博士を取り、彼の名を冠した賞の受賞にまで至った。
彼とは卒業時にも話をし、さらに僕の講演後も
30分くらい立ち話することができた。
今後の僕の研究やキャリアにも関心を
持ってくださりとても嬉しかった。
感慨深いものです。
おしまい
「やったぁ~♪」
というよりも、
「・・・そうか」
と、静かに受け止めた感じです。
自分の所属した機関のみならず日本でもそうだけど、
学歴や経験の為のてっとり早い手段として論文を
書く人が数多くいる、、、どんな分野でもいえるかな。
とにかく、医学研究はまるでスピードゲームのよう。
韓国の獣医学者・大阪の大学院生が、基礎研究で
データを捏造したのが思い出される。
残念なことに、多くの論文が本当に必要な論文か
というとそうではないと思う。
今後、実名で紹介できたらと思っているのだけど、
最近のメタボリックシンドロームに関する報道で、
原著論文は問題が多いのだが、アピールだけは
ご立派なものがあった。
愕然として、その夜はあまり眠れなかった。
個人的に、公に出す論文には、公に対する責任があると考えており
自分のための、報道目的の論文の執筆はしたくなくて、
本当に論文を書けるだけの知識・経験が蓄積して
本当に世の中に貢献するための論文を書きたいと思っている。
そのためにはかなりの学と業を修めることが必要で、
時間をかけることができるのは、学生の時間だけであり
今まではそれだけに集中し、費やせたと思う。
自分より早く卒業した人もいるし、自分より多く論文を書いた人もいるが
誰よりも、自分の方が知識はあると思える場面が多かったし、
自分だったら、もっと論文の内容を充実させると思ったりもした。
しかし、スピード勝負のこの医学界をどう考えるかは個人の勝手で、
けっきょくは、業績を積み重ねるのは個人のキャリアで今後に生きる。
論文に欠損があったとしても、後の論文で塗り替えればよい。。
そんな風に、要領が良ければ、過去の業績を取り繕い、、人々の評価や
認識を塗り替えていくことが幾らでもことが可能なのだ。。
要するに、、そういう事を自分の中で許せるか、許せないかの問題。。
一人前のつもりで、高い志と理想を自分に課して
くすぶっているのも、、、愚かなことかも。。。
そんな中で、時間を掛けて生み出した論文が高い評価を受けた。
しかし、「がんばりましたね」という言葉をいただいて
率直に嬉しかったものの、かといってとりわけ特別な気持ちには
ならなかった・・
自分の突き詰めんとする考え方の存在と内容を理解したのは
おそらく、自分と仕事をした教授3人だけだろう。
とはいえ、今回の表彰は、その地道な考えがあってこそ。
客観的に、自分の成したことが評価されたということ。。
卒業式の3日後くらいに、自分が講演する機会が得られた。
卒業式の時点で、そんな講演の準備もまったくできておらず
H大でやっている仕事と、全然、関係なかったため、
講演というと、申し訳ないが、どちらかというとやっつけ仕事。
どれほどメッセージが伝わったかわからないけれど、
それなりの評価を得ることができてよかった。
そうそう・・
たとえば、ノーベル賞というと、ノーベル氏の志を継ぐものであるが
今回のAwardにも、そうした名前がついている。I〇Rとイニシャルで書く。
I〇R Awardということ。
実は、Dr I〇Rは、先日書いた卒業時の日記の、
3つ目の写真の左側の方である。
彼は、僕が所属した大学院大学の前学長、そして
研究施設のディレクターで、その道のとても有名な人なのだ。
実は僕はボ○トンに来る前は1年間NYのC大で勉強していたのだけど、
ボ○トン行きがが決定した直後、偶然にもDr I〇RはNYの僕が所属して
いる機関で講演を行った。
その講演は、それまで聴いた中でも、抜群に素晴らしいものだった。
ビタミンB郡について生物化学・栄養学・疫学・公衆衛生を
最新の知識でもって、全てつなぎあわせるような内容で。
それにはとても感銘を受けた。
そして、彼の指揮する研究機関に所属することができ、
その5年半後、博士を取り、彼の名を冠した賞の受賞にまで至った。
彼とは卒業時にも話をし、さらに僕の講演後も
30分くらい立ち話することができた。
今後の僕の研究やキャリアにも関心を
持ってくださりとても嬉しかった。
感慨深いものです。
おしまい
コメント
すごく難しいことをお仕事にされていて凄いな~と思うのですが、Bowさんが素晴らしいと思うのは、試験や研究や論文や学会や、そういうそれぞれのことに真摯に向き合って、そしてとても楽しんでいらっしゃる姿。
もちろん日記には出てこない苦労もあるとは思うのですが、一つ一つを楽しもうとされていることに、私はとても励まされています。
今後のご活躍をお祈りしております。
海外の地で、凄いなぁ。
これからも益々のご活躍をされますように!
わあ、すごい!おめでとうございます。
時間や周りのプレッシャー、そして流行(笑)に流されずに、ご自分の研究をじっくりと深く掘り下げられて来たことは、学問的なことだけでなく、Bowさんの精神的な強さも示していると思います。
こんなにも素晴らしい評価を受けたことをバネにして、ますますのご活躍を!
I am proud of you!!!
おめでとうございます♪
てっとり早い手段としての論文・・・
そうですねえ。
残念ながらそれは否めないですね^^;
文科省の審査でも論文の数がものをいうので
とにかく続報でもなんでも書く!みたいな・・・
そうではない真の学者としてのBowさんの論文だからこそ
受賞に至ったのですね^^
本当におめでとうございます。
まるで自分のことのようです。
今後ともご健康に留意されさらに飛翔されんことをお祈りいたしております。
おめでとうございます。
Bowさんの日記を拝見するたびに
とても謙虚で思慮深いBowさんのお言葉に感動を覚えます。
くれぐれもお身体にお気をつけて
これから益々のご活躍をお祈りしています♪
応援させて下さいね^^
さっすが~。
そうそう、白いご飯をたくさん食べて頑張ってくださいね。
論文は、とりあげられてナンボというか、クビがかかってくるようで
ウケるかどうかで内容すら決まるという話を聞いたことがあります。
この流れが変わるとき、いつか基本に戻るのだろうと信じてます。
今後のご活躍をお祈りしています。
私までもが嬉しいです☆
Bowさんのこれからの活躍が益々楽しみです♪
こんばんは。
ご無沙汰しておりました^^;
ご卒業、そして受賞おめでとうございます♪
ほんと凄いですね。これからの益々のご活躍お祈りしています^^
そして・・理想 叶うといいですね♪
実は何コレ!?って人もいました。
でもBowさんは、きっと、凄い人になれると思います。
頑張って研究して、驚かせてください!!
謙遜されずに、解決しなければならない問題を地道に解かれることを
願っております!!
コメント、どうもありがとうございます。
学術的な機会、楽しんでいる・・と言って頂けるとは
ぴんっときませんが、、確かにそうかもしれません。。
恵まれた環境にいますし・・
これからもがんばります!
もりのいずみさんもがんばってください!
修了よりも表彰の方が嬉しいですね。
良い形で締めくくれてよかったです。
ポスドク期間中がもっとも厳しそうですね。
学生のように守られているわけではないですから・・・
お互い、研究者として頑張りましょう!
コメント、ありがとうございます。
>時間や周りのプレッシャー、そして流行(笑)に流されずに、、、
ありがとうございます!
明らかに勉強不足の論文やプレゼンなどを目の当たりにすると
本当にショックを抱いてしまいますが、それも生意気かも・・。
おごらず、妥協せず、頑張ろうと思います。
ありがとうございます。
夏里愛さんもお仕事柄、いろんな研究の場面を
ご覧になっていることでしょうね。
栄養関係では、やっぱりデータを集めるのも大変なので
なんだか努力賞のような論文もあります。科学ではなくて・・
そうした慣習を損なってはいけないのでしょうけれど、
もっと科学的なアプローチが認められればと思います。
そうしたような事も、変えていけたらよいのですが・・
栄養士でも保健士でもないので、やはり
科学者・疫学者としてこれからも頑張ります・・。
コメントありがとうございます!
まだまだ未熟ですが、これから結果を出して
世の中に影で貢献できたらと思います。
せきやんさんのおっしゃるとおり、
健康に留意してがんばりますね。
多くのお言葉、ありがとうございます。
恐縮です。
自分の達成したいこと・・などと考えると
なかなか身体が持たないようです。
焦らず、健康第一で頑張ろうと思います。
これからも日記、いらしてくださいね?
コメント、ありがとうございます☆
最近、大学や研究機関が、中高生を対象に
最先端のことを紹介したりする機会が増えているようで
先々には、そんなところで、まっちゃんさんや
お子さまたちに喜んでもらえる機会ができたらなー
なんて思っています。
難しすぎて理解されないなんてこともありますが・・。
これからも頑張りますね。
コメント、ありがとうございます。
卒業も受賞も、「これから頑張れ!」って感じなので
やっぱり今の環境で結果を出さなければ・・と
気持ちが逸ってしまいますね。
体力勝負のところもあるのですが、きちんと元気に
健康に、頑張ろうと思います。
これからもよろしくお願いいたします!
どうもありがとうございます!
>大学の教授って、子供の頃は凄い人ばかりなんだろうなぁ、
>って思ってたら、実は何コレ!?って人もいました。
大学の教授といっても、業績があるから
教授になったわけではない人もいるのは確かですね。
如何わしいニュースに登場する人も、ほんの
一握りなのではと考えてしまいます。。
人様の努力を踏みにじって調子乗って謙虚さを失う・・
なんてことがないように、これからも頑張ります!
コメント、ありがとうございます。
>論文は、とりあげられてナンボというか、クビがかかってくるようで
>ウケるかどうかで内容すら決まるという話を聞いたことがあります。
そうですね、、、仰るとおりだと思います。
逆にどんなに素晴らしい研究でも、学術雑誌で監査委員を
務める人が気に食わなければ公にされるのに時間がかかって
しまったり、駄目出しされてしまったり、理不尽なこともあるようです。
また、以前は大切でなかったような発見でも、現時点では
公にする価値がある研究なども多いと思いますし、見極める
目が必要というところでしょうか。
ただ、自分の振りかざす旗は、どんな時勢でも、中立に
「あぁ、面白いね!」
と思ってもらえるものにしたいと思います。
・・頑張ります。
ありがとうございます!頑張ります!
>そうそう、白いご飯をたくさん食べて頑張ってくださいね。
はい!いつもお世話になっています。
takaさんも水分補給に気を付けて野球楽しんでくださいね!
遅くなりましたが、おめでとうございます。
どんな業績もその蔭には人知れぬ地道な努力があるのだと思うと、BOWさんも言葉にはならないたくさんの苦労があったことでしょう。
未知への探求は勇気も要るだろうし諦めないという強い精神も必要です。
そんなBOWさんをいつも密かに応援しています。
いつも応援のコメントありがとうございます!励みになります!
もっともっと精進して疫学の世界に少しでも貢献できればと思います。
la vie en roseさんも忙しくされているようですが、体に気をつけて
学生生活を楽しんでくださいね!