くるみ、ピーナッツでも・・。
2008年12月8日 ●Boston●科学雑記 コメント (8)
ナッツを1日あたり30グラムほどを食べて、
その分がカロリーとしては余分であったとしても、
ダイエットには良いとの事。
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/abstract/168/22/2449
そんな研究が報告された。スペインの研究。
Archives of Internal Medicineというのは、
アメリカの医学会が出版している内科系の学術雑誌。
白に青いラインがきれいな雑誌だ。
この研究は、循環器系の疾患になる率が高い、
肥満だったり、コレステロールが高かったり、タバコすっていたり
そうした大人を集めて行われた研究なのだけど、
1200人ほどを、3つのグループに分けて、
1つのグループには、地中海ダイエットの指導とオリーブオイルの提供
1つのグループには、地中海ダイエットの指導とナッツの提供
1つのグループには、低脂肪ダイエットの指導
を行ったのだそう。
ダイエットに成功し易い、体重を減らし易い人たちです。
研究を持続するためのモチベーションを高く保てる、また効果が得られ易い、
医学的にターゲットにされるべき人たちを研究対象としています。
合理的。
驚いたのが、4年間の研究で
オリーブオイルの提供というのは、3ヶ月ごとに15リットル
ナッツの提供は3ヶ月ごとに2キロという規模なのだ!すごい!
アーモンド、カシューナッツ、ヘーゼルナッツをもらい続けているそうです。
けっこうお金かかってるだろうに・・と思ったのだが
スペインのオイル協会やカリフォルニアのナッツ業界などから
食べ物を寄付されていると記載されている。
たった1つの企業から、品物が寄付されているのと、
複数の企業・団体から、品物が寄付されているのと、
大分、印象が違いますね。
競合する2つの製薬会社が、協力して
薬の臨床試験をやったとしたら、その結果はなんか信頼性が高くなるかな?
毒性の研究などは、多くの患者のデータを複数の企業が共有して
効率よく研究してもらえたらと思います。
研究報告は、
その最初の1年の経過をみて、現在、報告されたもの。
10の研究施設で研究が並行して行われ、
多くの研究者が携わっている模様。
稀にみる大きさの規模である。
結果というと、ナッツを食べているグループは、
メタボリックシンドロームを最初に患っていた人が
メタボリックシンドロームじゃなくなる率が有意に高かったらしい。
1日30グラムほどの摂取となる。180キロカロリーほど。
ナッツというと、植物性脂肪によるカロリーの摂取が問題となりそうだけど
良い脂肪だし、ミネラルやタンパク質の質も良いという感じ。
おそらく満腹感を与えるのと、たんぱく質の摂取で、
熱代謝の効率を上げるか・・そんなところかな?
必須栄養素じゃなくても良い成分は含まれていそう。
実際に、腹囲が小さくなった人が増えたようだ。
ナッツというと、塩が振られているものが多いので
それは気をつけなくてなりませんね。
オリーブオイルのグループはちょっとカロリー摂取高かったみたい。
またナッツに比べると、脂質以外の栄養素がまったく頼り無い。
とはいえ、地中海ダイエットが良いかどうかについては触れていない研究だけど
傾向としては良いみたいです。
低脂肪ダイエットのグループは、
当然、炭水化物の摂取量が増したことだろう。
その質というと、たとえば糖分の摂取に偏ってしまったりしては
問題になるわけで、そうした可能性を考えると、
比較対照となるグループがそもそも良くない気がする。
1日30グラムのナッツというと100円もしない。
そう考えてみると、薬の研究と比較して
研究を行ううえでは、それほど経済的に難しいわけではない。
薬と違って、特許のような市場の占拠が可能ではない分、
企業のインセンティブは低いかもしれないけれど、
食の研究も、薬の研究並みの規模になってきたかなぁと思う。
1300人が科学として認められうる被験者の人数の一例。
あるあ○大辞典のように、数人でやってみせている似非物が、
いかに信頼し得ないものか考えられる。。
画像はこちらから。
http://www.sheknows.com/articles/803981.htm
その分がカロリーとしては余分であったとしても、
ダイエットには良いとの事。
http://archinte.ama-assn.org/cgi/content/abstract/168/22/2449
そんな研究が報告された。スペインの研究。
Archives of Internal Medicineというのは、
アメリカの医学会が出版している内科系の学術雑誌。
白に青いラインがきれいな雑誌だ。
この研究は、循環器系の疾患になる率が高い、
肥満だったり、コレステロールが高かったり、タバコすっていたり
そうした大人を集めて行われた研究なのだけど、
1200人ほどを、3つのグループに分けて、
1つのグループには、地中海ダイエットの指導とオリーブオイルの提供
1つのグループには、地中海ダイエットの指導とナッツの提供
1つのグループには、低脂肪ダイエットの指導
を行ったのだそう。
ダイエットに成功し易い、体重を減らし易い人たちです。
研究を持続するためのモチベーションを高く保てる、また効果が得られ易い、
医学的にターゲットにされるべき人たちを研究対象としています。
合理的。
驚いたのが、4年間の研究で
オリーブオイルの提供というのは、3ヶ月ごとに15リットル
ナッツの提供は3ヶ月ごとに2キロという規模なのだ!すごい!
アーモンド、カシューナッツ、ヘーゼルナッツをもらい続けているそうです。
けっこうお金かかってるだろうに・・と思ったのだが
スペインのオイル協会やカリフォルニアのナッツ業界などから
食べ物を寄付されていると記載されている。
たった1つの企業から、品物が寄付されているのと、
複数の企業・団体から、品物が寄付されているのと、
大分、印象が違いますね。
競合する2つの製薬会社が、協力して
薬の臨床試験をやったとしたら、その結果はなんか信頼性が高くなるかな?
毒性の研究などは、多くの患者のデータを複数の企業が共有して
効率よく研究してもらえたらと思います。
研究報告は、
その最初の1年の経過をみて、現在、報告されたもの。
10の研究施設で研究が並行して行われ、
多くの研究者が携わっている模様。
稀にみる大きさの規模である。
結果というと、ナッツを食べているグループは、
メタボリックシンドロームを最初に患っていた人が
メタボリックシンドロームじゃなくなる率が有意に高かったらしい。
1日30グラムほどの摂取となる。180キロカロリーほど。
ナッツというと、植物性脂肪によるカロリーの摂取が問題となりそうだけど
良い脂肪だし、ミネラルやタンパク質の質も良いという感じ。
おそらく満腹感を与えるのと、たんぱく質の摂取で、
熱代謝の効率を上げるか・・そんなところかな?
必須栄養素じゃなくても良い成分は含まれていそう。
実際に、腹囲が小さくなった人が増えたようだ。
ナッツというと、塩が振られているものが多いので
それは気をつけなくてなりませんね。
オリーブオイルのグループはちょっとカロリー摂取高かったみたい。
またナッツに比べると、脂質以外の栄養素がまったく頼り無い。
とはいえ、地中海ダイエットが良いかどうかについては触れていない研究だけど
傾向としては良いみたいです。
低脂肪ダイエットのグループは、
当然、炭水化物の摂取量が増したことだろう。
その質というと、たとえば糖分の摂取に偏ってしまったりしては
問題になるわけで、そうした可能性を考えると、
比較対照となるグループがそもそも良くない気がする。
1日30グラムのナッツというと100円もしない。
そう考えてみると、薬の研究と比較して
研究を行ううえでは、それほど経済的に難しいわけではない。
薬と違って、特許のような市場の占拠が可能ではない分、
企業のインセンティブは低いかもしれないけれど、
食の研究も、薬の研究並みの規模になってきたかなぁと思う。
1300人が科学として認められうる被験者の人数の一例。
あるあ○大辞典のように、数人でやってみせている似非物が、
いかに信頼し得ないものか考えられる。。
画像はこちらから。
http://www.sheknows.com/articles/803981.htm
コメント
ナッツは大好きですが、カロリーが高いので躊躇していました。
これからは、一日30グラムを頭に入れてナッツを食べる事ができそうで嬉しいです。
私、一日で500gとか食べてた時がありましたけど(馬鹿!!
痩せるとかそういうことではなくて、普通に健康のことを考えた時に、どうしても同じものを食べ続けたりすることが身体に良いとは思えないからです。
専門的なことは全然わかりませんが、その季節のものをバランス良く頂くことがいいと思っています。幸い、私はほとんど好き嫌いがありません。食べる量は多くありません、その理由は生活柄 ひとりで食事をすることが多いので美味しくないのです(涙)あと、これは私の勝手な拘りなんですが、生ものは出来るだけ頂かないようにしています。
因みに油はオリーブ油を使っています。
クルミ、アーモンド、カシューナッツは、あのミックスナッツっていうのを何故か(笑)毎夜のコーヒータイムに塩分を気にしつつ、つまんでいます。これって、よかったのね!(^^)
オリーブ油やナッツも、ホントは何でもいいというワケではないんですよね。品質とかもありますものね?
だいたい、私は人間一日三食は多いと思ってるんです(笑)
二食でいいのに・・
と思ってましたが、そうでもないのですね!
la vie en roseさんが仰る通り、季節のものをバランスよく、
そして多すぎない量を摂取、というのが好ましいのでしょう。
私はバランスはまぁまぁと思いますが、摂取量過多です・・・
コメント、ありがとうございます!
触れてませんでしたが、自分の所属する研究施設では
アーモンドとアーモンドの茶色い外皮とを分けて、
研究をしている科学者がいます。
抗酸化物の領域ではけっこう有名なようです。
外皮にも、有効な成分があると考えています。
赤ワインに含まれる成分と似た話につながります。
ピーナッツを食べるのでしたら、
苦いですが茶色い皮ごと食べると良いと思いますよ。
(・・こういうのは気休め程度ですが。。)
身体に良いお食事、楽しく探求して、
楽しく戴いてくださいね!
2キロ/3ヶ月・・そうですね。
1袋、450グラムで、5ドルほどで売っているので
研究用に大量生産して、1袋500グラム4ドルだとすると、
3ヶ月16ドル、4年間で256ドル・・・それほどでもないですね。
400人にプレゼントしたとしても、10万ドル強。
総量あわせて、おそらく総額の投資として20万円程度ですので、
企業としてはそんなの痛手ではないですね。
ご指摘、ありがとうございます!
シェアしていただいてありがとうございます。
もちろん、1つのものを食べ続けることがダイエットではありません・・。
もしも、何か食べたくて、選択肢の中に、
ナッツを含めることができるならぜひ・・という感じでどうでしょうか。
あと、医学的に効果があるか検証する・・というだけでも成り立つものです。
>オリーブ油やナッツも、ホントは何でもいいというワケではないんですよね。品質とかもありますものね?
品質もあるでしょうね、きっと。
栽培の条件だとか・・農薬、保存だとか。。
保存方法、調理方法でも変わってくると思います。
たとえば、オリーブオイル、、
エクストラバージンというと、本来、ドレッシングのように使うものですが、
火にかけてしまっては風味が台無し。
成分的にも、酸化を引き起こさせてしまっているかもしれません。
ナッツも、塩分や蜂蜜で、味付けされているものもあるので
そういう加工品は気をつけなくてはなりませんね。
>だいたい、私は人間一日三食は多いと思ってるんです(笑)
>二食でいいのに・・
僕もそう思って、
実際にそうしているんですよ!
ナッツの話、
くるみを食べるリスさんも大喜びですね。
摂取量過多は、やっぱり問題ですよね・・。
ぜひ、満腹感を得られそうな食を選んでみてくださいね?
野菜など、バラエティに富んでいることは素晴らしいです。
でも、日本のお菓子業界は、
素晴らしい製品ばかり・・難敵ですねぇ。。