20前後の女が着飾って
お金稼ぎで働きに来ているのである。
聞きたいことが山ほどある。

1人目は中国人の母、日本人の父を持つハーフの子だった。
出だしの会話は、日本食と中華料理の話。
はっきり言って、たわいもなさすぎる話。

お店の戦略①
あぁいうところで働いている女の子は
話す内容をコントロールしようとしていると思った。
あまり深い話をさせないで、間延びさせるような話題を選ぶ。
それでもしもタイムオーバーになってしまったら、
お客は、「全然、話せなかったよ、、、」と思うことだろう。
「もっと話したい」
そう思わせようという裏があるんじゃないかと
疑わざるを得ないようなそんな話の内容だった。

せっかくの機会、
お金を払う側のこっちが、
相手に話のペースを握られては困る。
頭をフル回転させて、くだらない話の進行を
ブチっと切るように、結論を下す。
「けっきょく、こういうことでしょ?」
って。嫌なやつ。
ただ、その中国と日本のハーフ、料理の話という要素は
自分にとっては好都合だった気がする。
留学経験あり、栄養学専攻なわけだし。
ただそれは隠して話を進め、、、
話をブチブチと切るとだんだん、相手も話題を作れなくなってくる。

それから自分の質問攻めが。
両親が中国に帰っているんだっていうことを聞いてから、
今、一人暮らしってこと、
専門学校への学費を払いながら、
家賃とかを払わなくてはいけない状況、
どうして水商売をしているのか、
親を頼りたくないだとか、、、

ああいう場所で働いている人は、
話の内容をコントロールしようとはするが、
質問に対して嘘を言うってことには慣れていない印象だった。
いや、彼女だけかもしれないが、
とにかく強引に話を進めようとすればできてしまう。
雰囲気は犠牲にするかもしれないけれど。

いろいろ聞き出して、
彼女が僕に聞いてきたことは、
「こういう場所で働いている女の子をどう思う?」
っていうことだった。

正直、20代前半の水商売している女性のことなんて
良く思えるはずがない。
ただ、何よりも嫌悪を抱くことは、
そういうお店にお金を払う大人たち。
そのときは自分を含めての状況なのだが、
風俗だとか、お水の業界を何よりも支えているのは男どもだと思う。

自分の立場の釈明を含め、そう伝えたところ、
彼女自身、そういうところで働いていることに
疑問を抱いていることを教えてくれた。

それはとっても意味のあることだった。
日本における買収市場について最悪のイメージを僕は持っている。
東南アジアとかから女の子を引っ張ってきて水商売させている話。
日本人が組織だって、アジアの都市に売春旅行している話。
中国人の血を引く彼女にもその問題は身近らしく、
自らもそういう仕事に身を染めている彼女。
日本人としてなんか複雑な気持ちだった。

なんかもう、お店側にとってはまずい話になっていたと思うけど、
耳打ち加減で彼女は僕に話をしてくれた。
実は彼女はそういう場で働いて1年もたっていない未経験の人。
それから彼女が語ったことがすごく印象的。
「ここで数年も働いている人は、
とっくに仕事に慣れてしまっているのだけど、
そうはなりたくない。しばらくお金を貯めたらやめたい。」
と言うのだ。なんていうか、意志の強さの伝わる発言だった。
ぶっちゃけ、彼女はそこで働くにはもったいないくらい
しっかりしている印象。

そこからちょっとお金の話になったが
そのお店では時給が1800円とのこと。
そして、お客さんの引っ張り具合で上がっていく出来高制。
そして、日中の物価の違いについても言及してもらった。
やっぱり日本でお金を稼いで、
中国に帰った方がよっぽどよいそうである。

「いずれ辞める」
話のポイントがそこに移った。
やっぱり辞めにくい環境とのことだったが、僕はもちろん、
女の子はそんなところで働くべきじゃないと思っているし、
彼女もそう思っているので話は簡単に済んだのだが、
けっきょくは
「給料前に、仕事の量を徐々に減らしていき、
給料をもらったら辞める」
ということに。
懸念は、簡単に辞められるかということだが、
そこでも、
「私はそこで絶対に負けない。
女の子らしくないかもしれないけれど、
私はきっぱりと言えるから。」
と言うのだ。
もう僕はエールを贈りっぱなし。
「辞めな、辞めな」
という感じ。やっかいな客だったと思う。

そして何よりも印象深かったのは、
彼女には将来、中国で仕事をしたいっていう意志があることだった。
「私は、ここで働きながら、日本語うまくなりたい。
それで、中国でそれを生かして仕事をしたい。」
と語った。(日本で中国語を生かして、だったかな?)
もうなんていうか、ちょっと感動すらした。
疑問を抱きながらの水商売なわけだけど、
決して心を許そうとはしていないし、
さらには、日本語の練習ができるっていう
職場の利点を把握しているのだった。

「わたしは中国では成績よかったんだけど、、、
こんなところで仕事するのは、、、」
とかうさんくさい愚痴も聞けたのだけど、
なんか、それも十分に納得できた。

別に水商売じゃなくても、他に仕事はあったんじゃないの?
という思いはあったけれど、
そういう業界で働いている女性のイメージが変わった気がする。
いろいろ考えて働いている子もいるんだと。

お店の戦略②
女の子を入れ替えて、お酒を頼む頻度を上げる。
しばらくしたら、女の子はどっかから呼ばれて、
他の女の子がやってくるのだ。
そしてその子が
「お酒、頼んでもいいですかぁ?」
と聞いてきてOKすると、
彼女が飲む分の値が加算される。
まぁ予想はしてたけど、
話の合った中国系のハーフに、
いろいろお店の戦略でそういう話を聞いたのだが、
そのグラス1杯が1000円する。
飲み屋で400円くらいのもんなのだが、、、
そうして女の子を入れ替える頻度を上げて、
1000円分のカクテルを頼む回数を増やすわけですね。

お店の戦略③
女の子が1人つきますよ!
っていう感じだったが、
どっかに呼ばれて行ってしまって、
そのままほっとかれてしまった。ずるい!

まぁ、そんなわけで、
そのハーフさんが急に出てってしまった。
次が普通の日本人の女の子。
っていうか友達が話をしていたのだが、
うまく会話がかみ合っていない様子だったが、
そこに割ってはいるという形。

で、年齢が19歳ということを話して、
某T大学の1年生ということだった。
もう遊ぶ気まんまんで、お金を稼ぎに来てるんじゃないの?
っていう雰囲気を醸し出している女の子だった。
っていうかそういう目で僕が見ていた。
中国ハーフと偉い差である、、、っていう目で見た。

Bow「ここでどんくらい働いているの?」
女「4ヶ月」
Bow「ご両親はご存じなの?」
女「んー、知ってると思う。」
Bow「え?思うってことは、伝えてないってこと?」
女「、、、うん。」
Bow「そういう自分をどう思うの?」
女「、、、。」

というところで、
その子は気を悪くして他の友達との会話に。
ちょっと質問が直接的過ぎたと思う。
いいけど。

さすがに、
(こんなに払うの?)
という額を払うこととなったが、
貴重な体験だったと思う。
もう行かない。
僕が中国系ハーフの子にとって、
印象的な客だったことを願う。

それとも最初から最後まで
相手の思うつぼだったかな?

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Bow

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