そういえば、、、
「過度の日焼けは将来の皮膚がんの可能性を高める」
というようなことは、夏が近づくと耳にする類のことだが、
この提言は、疫学結果によるものだったんだな。

つまり、、、
たとえば皮膚癌を発生させた女性と
そうでない女性を比較してみると、
タバコを吸う習慣がついていたり、
若い頃、日焼けサロンに行ったりなんだりと、
そういう相関が得られるわけなのだ。

なんとなくの健康の知識が
どういう学問で支えられているのかって
わかったわけです。。。

−−−
にしても、難しいと知った。

biostatistics(医療統計学?)という講義があるのは知っていて
疫学という学問をやる以上は、とらないとなって思っていた。
でも、春のタームでは必修でもないし、とらなかったのだ。

履修したほうが良いという講義はいくつかあったのだけど
とらなくてはいけない単位は最小限にとどめた。
なぜかというと、2月の時点で、
研究室に入るという約束があって、
研究室での研究のためにできるだけ時間を割きたかったから。

で、この間、書いたように、
研究室の準備は進んでいない状態で、
その研究のかわりに、統計データの解析をすることになった。
基礎的な講義をとらずに、統計データの解析と対面。

学部のときに、分析化学の一環で、
標準偏差とかt-検定とかやったのだけど、
「そんなの、あったなー」
程度だったなのだが、
それ以上のレベルの話を要求されたのだと気付いた。
しかも、医療統計には、それようのソフトウェアがあるようなのだが
使い方、わからないし。。。
アドバイザーが使わせてくれるかもわからない。
p-valueとかmultiple-regression
Cox何とか、logistic modelとか、
そういう言葉は論文で何度も目にするわけで
まぁ、意味はわかっているのだが、
いったいどういう過程を経て、
そういう計算がなされるのかまったくわからない。

アドバイザーは
「私には時間がないので、細かい統計学については教えてられない」
と断言されたので、自分で教授を探すか、、、?
(なんか、研究室の配備できなかったくせに
えらい態度をとるなとは思ったが、、、)

今の段階としては、
バングラデシュのとある集団に対して行った
インタビューの内容を渡され、
そこから得られる栄養学のデータをどう解析し、
どう論文を仕上げるかアウトラインを書き上げろとのことで、
解析のためにどういう計算が展開されるのか、
ゼロから調べているところである。

パブリッシュされた論文を読むだけではわからない、
陰に隠れた苦労っていうのが、
疫学者にはあるんだなってわかりました、、、
陰に隠れたっていうか、自分でわからなかっただけだけど。。。

でも有機化学でもあったな。。。
論文を読むと、有機金属錯体を合成して、構造を調べて
その物性を調べて、有用性を語るというのが大枠なのだけど、
最初の合成する部分で、ものすごい苦労がある。
反応条件や他の副生成物から取り分ける手段等々を
なんども試さないと、目的の物は得られない。
なんども試しても、合成されないことだってある。
論文には描写されない苦労っていうのが、
体験して初めてわかったこともあった。
(体験する前に論文読んでなかったけど)

そして、その論文に書かれない部分で
けっこう論文の質に差が出たりするのかな?

とにかく、疫学って奥が深いんだなって思いました。
別に侮っていたわけではなくて、未知の領域だったのだけど
直面したという感じ。がんばらなくては、、、

−−−
それにしても、、、我慢するしかないのか、、、
「なんで研究室に入れないんだ!
卒業かけて、2月から待ってんだぞ!」
と言ってしまいたい。

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Bow

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