その組織は、軍隊の近くで、
その管轄下で安全が保証されている区域にあった。
(→つまり保証されてない区域がある、、、?)
1フロアが3+LDKの造りの4階建てビルの
2、3階を所有している模様。
従業人ははっきりとはわからない。
フィールドに働きに出ている人もいるから。

僕の属する大学の、
School of Public Health,
Department of Environmental Healthの教授が、
すでに現地入りしていて、その教授、および連れ人2人が、
僕を空港から案内してくれたのだけど、
その教授から、1人の女性を紹介してもらった。
2階のひとつのベッドルームを使っていいということと、
何かあったらその女性に伝えるように言われて、
握手を交わしたのだけど、ただのおばさんのように思った。
イメージで言うと、大家さん。

その女性に、2階と3階とを案内してもらい、
教授と女性と3人で、とりあえず昼食(2時くらい)。
具体的なヒ素研究の話に入っていき、
だんだんとその組織なり構造、目的なりがわかってくる。
(実は何も聞いてなかったのである。
研究をマネジメントする教授がたまたま行方知れずだったので、
メールのやりとりも滞っていた。どっか行くなら一言伝えてよ、、、)
そんなやり取りを終え、女性から名刺をもらった。

驚愕。
その何気ないおばさんは、
医学博士(MD)と衛生学の修士をもっていたのである。
衛生学の修士はMaster of Public Health(MPH)と呼ばれ、
Master of Business and Management (MBA)と同様の、
衛星分野でのプロフェッショナルのための学位。。。
なんとまぁ、そのおばさんこそが、
バングラデシュの現地の研究を担っているボスで、
アメリカとの連絡をも取り合っているのであった。
見かけによらずってのはこのことか、、、と思った。
でも、僕の母も、見かけによらずの代名詞的おばさんなので、
表情にも出さず、すぐに納得できたけどね。
何よりも、自分のMPHを持っているってことに敬意を抱いたのでした。
ちなみにMBAと同様に、社会経験が重宝される学位です。すごい。
(実は、MPHを取得できるプログラムにも合格したのだけど、
蹴っちゃったんだよね。)
もちろん、医学博士もすごい。医学部卒なわけ。
医学博士を得た後、MPH in Child and Maternal Healthだって。
母子健康のプロかぁ、、、憧れる。。。

その後研究の概要を聞いたのだが、
僕の属する大学が、アメリカの(たぶん)もっとも大きい医学系研究機関である
National Institute of Health (NIH)による5年間の経済的援助を支えに行う、
バングラデシュのヒ素研究であることを知った。
現在、3年目かな?
現地の調査、10000人(5000ペア)の18〜60歳の夫婦を対象に
身体のパラメータ、食習慣、ヒ素中毒症の程度のデータベースの作成、
ヒ素の井戸水汚染度の地理的なデータベースの作成などなどを経て、
女性の妊娠/出産の履歴から、
ヒ素中毒と流産・奇形などの相関の研究、
子供を対象にヒ素中毒と認知科学的な成長度の研究を
済ませているとのこと。

そして2003年度から、
抗酸化剤によるヒ素中毒の軽減効果の研究をはじめるという。
その抗酸化剤が、ビタミンEかセレン、その両方の3種の投与で、
プラシーボをコントロールに研究をするとのこと。
血液採取や、被験者の選択は、診療経験が必要なので、
医学博士を有するスタッフが動くことになるのだが、
集められた血液サンプルのアセスメントを行うのが、
僕の仕事になるわけです。

一連の流れを聞いて、
研究の規模の大きさを知った。
まだ未熟よのう。自分が。

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Bow

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