代替医療 ? ・・・代替医療を拒否する医学
2008年7月21日 ●Boston●科学のカラクリ・真相 コメント (11)
あまり詳しくない話ですが、内容的なバランスをとりましょう・・。
先日のエントリーの内容は、
代替医療の可能性が、科学的にサポートできない場合にも、
非科学的に、非合理的に、代替医療を支持する医学について。
逆に代替医療に、医学的価値・可能性を支持することができても、
代替医療を積極的に医療に導入できない実態もあると思う。
今回はそっち側です。
下に紹介する実態、代替医療の利用を考えると、
自己免疫疾患の患者さんのことを思い浮かべる。
20代、30代の方でも発症する、リュウマチや膠原病、
多角性硬化症の患者さん方・・。病名だけで重い感じ。
働き盛りの年齢で患う病気・・
社会的な疎外感や、家族に対する申し訳ない気持ち、
苛立ちなどもあるのかな。。
(女性が多く発症する印象があるのだけど、なぜだろう?)
こうした疾病を患う方々は、少しでも症状を緩和しようと、
代替医療を積極的に考えると思う。
経済的に余力があるなら、そちらに注ぎ込みがちなのでは。
実際に、アメリカの関節炎の学会では、
患者さんに対して、大々的な調査を行い、
多くの患者さん(確か70%くらい)の人が
ハーブやサプリメントに手をだしたりしたという。
(そしてそのうちの40%程が、主治医に未報告)
しかし、医師は、代替医療の導入や検討を渋る。
まず、代替医療に関する知識が無いということ。
アメリカの内科医の40%程は、代替医療に関する
知識が無いことを認めている。(臨床系の専門誌より)
教育が普及していないのが問題視されている。
データベースはあるにしても、積極的に勉強する
時間を設けるなどしない限り、患者さんを納得させる、
だけの知識を得ることは無理だと思う。
また、もう1つの原因として、
「医薬品を処方したい」という実態があると思う。
(これが主題です。)
自己免疫疾患には大麻などのカンナビス類に
分類される植物に効果があることが知られ、臨床
レベルで研究され、効果が実証されているものもある。
(大麻・マリファナというと、悪い印象もあるのだけど、
医薬品としての潜在性はけっこう有名。
娯楽のドラッグとして乱用されている実態が、
医学にとっては大損。)
マリファナを、多角性硬化症の症状軽減に、もはや「代替」
ではなく、主役として活躍させている医師もいる。
http://www.youtube.com/watch?v=t4nl5h2Hn0U (英語です。)
漢方など、「代替」医療ではなく、医療の主役になれる
ものもあると思う。代替医療に限ったものではない。
(便宜上、代替医療のものと分類しますが・・)
しかし、残念ながら、そういった代替医療には、
特許がかけられていない。
どこの製薬会社のインセンティブにもならないし、
そういった代替医療が主役になってもらっては、
製薬会社にとっては損なのだ。
医師とは関係ないじゃないか・・と考えられるものの、
実態としてよく言われるは、製薬会社と医師との癒着。
医師が、製薬会社に買収されていると言っても良い。
家を購入できてしまうくらいの大金を、
製薬会社は用意し、大病院の臨床医を抑えておくこともある。
製薬会社の製品を処方するように。
そうした実態を暴いた有名な本がある。
権威ある医学雑誌の編集に深く関わった医師によるもの。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/0375760946/
(いつか読もう・・と思っている。)
自己免疫疾患に20代、30代と若くして罹患し、
その後、数十年と薬と付き合うこともある。
うつ病などの精神疾患についてもそうだと思うけど、
その期間、ずっと薬を処方される。。
『患者数×処方する期間』となると、とんでもない額になるのだ。
学会のボス、あるいは病院長などを、製薬会社が抑えておけば、
大儲けという構図が出来上がる。
「医薬品を売る」ということに重きがおかれ、
病気の改善という本来の目的が軽んじられることもある。
"Disease Mongering(病気の押し売り)"の一端かと。。
こうした製薬会社と医学界との関係が、
代替医療の可能性を圧殺しているところもあると思う。
また、代替医療に治療効果の可能性があるにせよ、
それを無視して、製薬会社の医薬品の使用に、保険が適応され、
さらに患者の負担が減るとなれば、政府も、
代替医療の可能性を潰すのに加担していることになる。
保険が適応され、経済的に負担が減るとしても、
もしかしたら、代替医療に頼れば、
疾患そのものが良くなるかもしれない・・。
こうした実態があり、
さらに可能性のある漢方薬やハーブなどが、
医療に用いられるまでに、臨床試験が必要で、
そのために費用と時間が掛かることを考えると、
医学界が乗り気にならないのは当然かもしれない。
製薬会社に魅力のない代替医療の類は、
最初から障壁だらけなのだ。
日本にいるとき、ある製薬会社が主催した
腎機能と高血圧の勉強会に足を運んだことがある。
日本の高血圧の問題の指摘と、臨床試験を
終えたばかりの血圧降下剤の売り込みなのだが、
勉強会に参加した医師が、その薬を処方する契約を済ませれば
確か8万円程、製薬会社から支払われるとのことだった。
さらに、患者さんを継続的に治療することになれば
さらに患者さん1人につき、2万円くらい支払われるとのこと。
そういった勉強会が、医師と製薬会社の
交流の場なのかと愕然としたのだった。
高血圧剤も、いろいろな製薬会社が競争しているところだろう。
医師の取り合いが凄まじいのかもしれない。
マリファナの医学的な効果などの検証は、
その可能性を信じる医師が地道に、臨床試験を行ってきたもの。
可能性があるものとして、国に研究資金を申請し、
長い時間を掛けて試験に臨んだ医師もいる。
そうした表に出てこない尽力も注目したいところ。
画像は、acupuncture(鍼灸(しんきゅう)治療)のサイトから。
http://www.venturaacupuncturehealthcare.com/index.html
この画像、普通の食生活と、ハーブなどをごっちゃにしているが・・。
先日のエントリーの内容は、
代替医療の可能性が、科学的にサポートできない場合にも、
非科学的に、非合理的に、代替医療を支持する医学について。
逆に代替医療に、医学的価値・可能性を支持することができても、
代替医療を積極的に医療に導入できない実態もあると思う。
今回はそっち側です。
下に紹介する実態、代替医療の利用を考えると、
自己免疫疾患の患者さんのことを思い浮かべる。
20代、30代の方でも発症する、リュウマチや膠原病、
多角性硬化症の患者さん方・・。病名だけで重い感じ。
働き盛りの年齢で患う病気・・
社会的な疎外感や、家族に対する申し訳ない気持ち、
苛立ちなどもあるのかな。。
(女性が多く発症する印象があるのだけど、なぜだろう?)
こうした疾病を患う方々は、少しでも症状を緩和しようと、
代替医療を積極的に考えると思う。
経済的に余力があるなら、そちらに注ぎ込みがちなのでは。
実際に、アメリカの関節炎の学会では、
患者さんに対して、大々的な調査を行い、
多くの患者さん(確か70%くらい)の人が
ハーブやサプリメントに手をだしたりしたという。
(そしてそのうちの40%程が、主治医に未報告)
しかし、医師は、代替医療の導入や検討を渋る。
まず、代替医療に関する知識が無いということ。
アメリカの内科医の40%程は、代替医療に関する
知識が無いことを認めている。(臨床系の専門誌より)
教育が普及していないのが問題視されている。
データベースはあるにしても、積極的に勉強する
時間を設けるなどしない限り、患者さんを納得させる、
だけの知識を得ることは無理だと思う。
また、もう1つの原因として、
「医薬品を処方したい」という実態があると思う。
(これが主題です。)
自己免疫疾患には大麻などのカンナビス類に
分類される植物に効果があることが知られ、臨床
レベルで研究され、効果が実証されているものもある。
(大麻・マリファナというと、悪い印象もあるのだけど、
医薬品としての潜在性はけっこう有名。
娯楽のドラッグとして乱用されている実態が、
医学にとっては大損。)
マリファナを、多角性硬化症の症状軽減に、もはや「代替」
ではなく、主役として活躍させている医師もいる。
http://www.youtube.com/watch?v=t4nl5h2Hn0U (英語です。)
漢方など、「代替」医療ではなく、医療の主役になれる
ものもあると思う。代替医療に限ったものではない。
(便宜上、代替医療のものと分類しますが・・)
しかし、残念ながら、そういった代替医療には、
特許がかけられていない。
どこの製薬会社のインセンティブにもならないし、
そういった代替医療が主役になってもらっては、
製薬会社にとっては損なのだ。
医師とは関係ないじゃないか・・と考えられるものの、
実態としてよく言われるは、製薬会社と医師との癒着。
医師が、製薬会社に買収されていると言っても良い。
家を購入できてしまうくらいの大金を、
製薬会社は用意し、大病院の臨床医を抑えておくこともある。
製薬会社の製品を処方するように。
そうした実態を暴いた有名な本がある。
権威ある医学雑誌の編集に深く関わった医師によるもの。
http://www.amazon.co.jp/gp/product/0375760946/
(いつか読もう・・と思っている。)
自己免疫疾患に20代、30代と若くして罹患し、
その後、数十年と薬と付き合うこともある。
うつ病などの精神疾患についてもそうだと思うけど、
その期間、ずっと薬を処方される。。
『患者数×処方する期間』となると、とんでもない額になるのだ。
学会のボス、あるいは病院長などを、製薬会社が抑えておけば、
大儲けという構図が出来上がる。
「医薬品を売る」ということに重きがおかれ、
病気の改善という本来の目的が軽んじられることもある。
"Disease Mongering(病気の押し売り)"の一端かと。。
こうした製薬会社と医学界との関係が、
代替医療の可能性を圧殺しているところもあると思う。
また、代替医療に治療効果の可能性があるにせよ、
それを無視して、製薬会社の医薬品の使用に、保険が適応され、
さらに患者の負担が減るとなれば、政府も、
代替医療の可能性を潰すのに加担していることになる。
保険が適応され、経済的に負担が減るとしても、
もしかしたら、代替医療に頼れば、
疾患そのものが良くなるかもしれない・・。
こうした実態があり、
さらに可能性のある漢方薬やハーブなどが、
医療に用いられるまでに、臨床試験が必要で、
そのために費用と時間が掛かることを考えると、
医学界が乗り気にならないのは当然かもしれない。
製薬会社に魅力のない代替医療の類は、
最初から障壁だらけなのだ。
日本にいるとき、ある製薬会社が主催した
腎機能と高血圧の勉強会に足を運んだことがある。
日本の高血圧の問題の指摘と、臨床試験を
終えたばかりの血圧降下剤の売り込みなのだが、
勉強会に参加した医師が、その薬を処方する契約を済ませれば
確か8万円程、製薬会社から支払われるとのことだった。
さらに、患者さんを継続的に治療することになれば
さらに患者さん1人につき、2万円くらい支払われるとのこと。
そういった勉強会が、医師と製薬会社の
交流の場なのかと愕然としたのだった。
高血圧剤も、いろいろな製薬会社が競争しているところだろう。
医師の取り合いが凄まじいのかもしれない。
マリファナの医学的な効果などの検証は、
その可能性を信じる医師が地道に、臨床試験を行ってきたもの。
可能性があるものとして、国に研究資金を申請し、
長い時間を掛けて試験に臨んだ医師もいる。
そうした表に出てこない尽力も注目したいところ。
画像は、acupuncture(鍼灸(しんきゅう)治療)のサイトから。
http://www.venturaacupuncturehealthcare.com/index.html
この画像、普通の食生活と、ハーブなどをごっちゃにしているが・・。
コメント
>医師の取り合いが凄まじいのかもしれない。
確かにそのようなことは、少なからずあるようですね。
東医研の研究会に参加した長男から聞いた話ですが・・・。
薬剤会社の方が、勉強させてもらっている身分の学生の自分たちにも頭を低くして接していたことに随分驚いていました。
今のうちから、将来のお得様としてみているのかな〜と居心地悪かったようです。
コメント、ありがとうございます。
医薬業界は、製品の利用を仲介する薬剤師や医師が
いなくては成り立ちませんからね。。。
(ジェネリックやOver the Counterの医薬品の普及もあり
構造が変わってきているのかもしれませんが)
やっぱり細かなところで、印象を良くしなくてはならないのでしょう。
私のいる街では、医師の留学生が多いためか、
日本の製薬会社がはるばるやってくることもあります。
コネクションの形成は、とても重要視されているようですね。。
◇もげさん、こんにちは!
そうですね・・。
依存性を持つ薬の話など、うつ病の類に
あったような記憶がありますが・・。
薬漬け・・というと恐ろしい限りですが、
本当にそう呼べるケースがあるかと思います。
アメリカの場合、国が代替医療やサプリメントの
専門機関を設けており、多大な国費が注がれ、
科学の世界、医学や行政に力が及んでいます。
代替医療の製品などに関する情報が、
科学・疫学の知見の程度に従って、整理されているのですが、
日本の場合は、それに比べると、野放し状態ですね。。
実態調査から本腰を入れて、行ってほしいところです。
BOWさんの日記には専門っぽいですね
私は一生懸命読もうと思っています。
病気は怖いものですね
本当に健康を大切にしないといけませんね。
これからもお邪魔させていただきます。
私も早速相互リンクしにお邪魔させてもらいました。
グチだらけの拙い日記ですが
改めて、よろしくお願いします。
代替医療という言葉は聞きなれないですが
漢方やサプリメントがそれに当てはまるのですね。
でも、全部が全部きちんとした経緯を得て
良いとされてるワケじゃないなんて・・・。
私は、ある免疫疾患の予備軍と言われてるので
漢方など、身体に害で症状が改善されるなら!と
ついのめり込んでしまうところでした。
なので今回のエントリーは、ダイエットの効果検証に次いで
興味深く読ませて頂きました^^
身体に「害」ではなく「無害」の
間違いです・・・^^;
度々、失礼しました・・・。
横断的に専門機関が見られたら良いんですけどね。日本じゃ無理かな…。
正直、例えば理系立国の癖に理系が不遇とか、医者不足なのに医学系が不遇とか、何この既得権益の腐った国って思いますけど。
日本で調査すると、絶対業界バイアス掛かると思いませんか?(笑)
専門的・・そうですね。
疫学的なこと、判り易く紹介できたら・・と思っています。
自分の日本語も、判り難く、誤解を生んでしまうことも
あるので、どうかご了承くださいね。。。
◇みさとさん、こんにちは!
こちらこそ改めましてよろしくお願いします。
漢方にも、治療戦略の主役になるものがあると思うので
「代替」とは限らないかと思います。私も勉強する機会が
限られているので、わからないこともあるのですが・・。
サプリメントは文字通り、日ごろの栄養摂取を補う目的の
「サプリメント」なのですが、「医療」という範疇かは・・
考えてみると難しいですね。
漢方などは、、たとえば、中国の漢方をインターネットで輸入して、
死亡した例もありますし、アメリカでは医学研究が行われていないにも関わらず、
漢方のサプリメントが流行り、死亡例が蓄積した例もあります。
やはり医学の研究と医師による理解が必要でしょう。。
医薬品扱いにするか否か・・などの議論も落ち着いていないでしょうし、
教育も制度も、まだまだ改善の余地ありなんですよね。
免疫疾患が示唆されておられたとは・・
ふんだんな栄養を摂って、楽しんで運動して・・
ぜひ、撃退してくださいね!
そのうち、免疫疾患と栄養についても、書いてみたいと
思っていることがあるのでお楽しみに・・。
仰るとおり、縦割り行政なのですが・・
厚生労働省の方々も苦労しておられると思います。
ただ、癌や循環器系疾患など、生死の関わるところでは、
疫学と基礎研究、臨床など、良いつながりがあると思いますよ。
代替医療などは、後回しというところでしょう。。
栄養に関しても最近、注目されてはいますが、
生死がすぐに関わる問題ではありませんからね。。
農林水産省・厚生労働省、、、曖昧なところもあり、難しいですね。
食育が関わると、文部科学省も関わりますからもっと厄介です。
癌や循環器の疫学は、厚生労働省が旗を振っていますが、
糖尿病の疫学は、文部科学省が旗を振っています。
ちょっと、この辺の政治がどうなっているのかわかりませんが、
疫学的・経済的な因子、人的財産の効率・・を考えると無駄がありそうです。
行政の動きが、うまく機能していないのは、
現場の声が届いていないからかな・・と。
(言うのは簡単ですが・・)
ポスドクの就職難の問題も、行政が大学院教育をサポートしている制度を設けた経緯があるからかと思います。
行政機関や企業が博士号取得者を受け入れる受け皿を用意できていないのに、
博士の学生を増やしたら、就職難になるのは当然なのですが。
行政の動きは包括的であれば(包括的で当然)と思うのですが、
そのように機能しておらず、それが種々の問題を生むのかと。
もげさんの仰る、バイアスもその関係でしょう・・。
調査だけでなく、制度自体にもバイアスがあると思いますよ。
予防医療の役割が合っているのではと個人的には思っています。
病を治療するというよりも、未病の治癒に大きな効果があるのでは?と。
これは次男の病気の時に感じた事です。
最近では東洋医学科を併設する病院も増えてきましたので
少しずつその力が認められつつあるのかなと思いますが
その診療に当たる医師がどこまで中医学を知っているかは
患者にはわかりませんので・・・
難しい所だと思います。
西洋医学にも東洋医学にも得意分野ってあると思います。
それを上手く生かして行ければそれが一番いいのでは、と考えています。
ハーブに関してはまるで知識がないのですが
良く考えてみれば、西洋医学も東洋医学もハーブも植物や動物の力をいただくわけですから・・・
柔軟な考え方で病気に挑みたいです。
コメント、どうもありがとうございます!
予防の役割と考えられるのも、仰るとおりですね。
代替医療と分類してしまうと「治療目的の医療に際して・・」
という意味合いを持ってしまって、可能性を制限してしまいます。
ただ、しかし現状として漢方などに関しては、残念ながら知識以前に
人類の叡智が万物に追い付いていない、という印象でしょうか。
呪文を知らない魔法使い、魔法を使いこなす方法を知らない、
という段階なのは否めません。
実際、漢方の起源をもつ中国でも、臨床の実施や医学の教育は、
西洋の医学が主体なようです。
手術や化学的にデザインされた薬剤など、誰でも認めざるを
得ない仕組みの情報や研究結果の蓄積が功を奏しているという
ところでしょうか。
風土病などは別として、三大疾病や、それに限らず患う病気の大半は
先進国とさほどかわりませんから。
東洋医学とどう融合されているのか、興味深いところです。
>これは次男の病気の時に感じた事です。
チョロくんが大きな病気を克服して、そして今元気一杯に
過ごしている様子を読む度に、すごく嬉しい思いがしています。
詳しい病名などは存じあげませんが、チョロ君は漢方が奏功したのでしたね?
確かに漢方薬でも、特定の疾患に対しては確立された治療がありますよね。
>診療に当たる医師がどこまで中医学を知っているかは
患者にはわかりませんので・・・
キリのない言い方になってしまいますが。
得てして医学という分野は、一般の方に知られる
様な情報よりも実際はかなり不確かなものです。
先に記しました様に、漢方は未だ多くが不確かなものですし
(故にコントロールできていない)
尚且つ、疫学的には病気の真の発症のタイミングや
真の因果関係は判りようもないものと考えられています。
つまり、自在に治療できる段階にない、
という事なので、どの分野でも言えることですが、
僕がいち研究者である以上、根拠や信憑性に欠けたり、
裏付けのない情報を提供する事はできないのが辛いところなんです。
とはいえ、東洋医学であれ西洋医学であれ、様々な角度からなされた研究を、
できるだけ客観的に最上の情報が行き交う環境が整っていけばと思います。
私自身、その時点での確率的に尤も実行可能で効果を期待できる選択肢を
提供する様に自らをできるだけ律するよう心がけています。
>西洋医学にも東洋医学にも得意分野ってあると思います。
おっしゃる通りですね。
例えば、ガンと不定愁訴などよく知られる例です。
ある地点からのメカニズムを解明しながら進歩している治療と、
メカニズムはさして解明されぬままの治療法。
結果的に治癒する事が可能ならば、後者でも良しとしましょう。
メカニズムが後から解明される、そういう事も応々にしてありますから。
臨床実施と同時に研究する仕組み、患者の理解を得る仕組み、
他の科と協力する仕組み、医師を教育する仕組み・・
付随して必要な事柄が浮かび上がってきますね。
病院内のみならず、製薬会社でも、行政でも・・西洋医学サイドと、
東洋医学サイドが歩み寄るようになれば良いですね。
病気に挑んでいく側としては、少なくとも現段階では、
信頼できる情報に早くアクセスできるようになってほしいですね。