【シカゴ18日時事】ダイエットでは最も一般的な低脂肪法よりも、信頼性に疑問が持たれていた低炭水化物法の方が効果が大きい−。こんな研究報告をイスラエルのベングリオン大学を中心とする国際研究チームが米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」最新号で発表した。
同チームはイスラエルの322人(男性が86%)を3グループに分け、(1)低脂肪法(カロリー制限あり)(2)野菜、穀類を中心にしてオリーブ油を多用する地中海法(同あり)(3)低炭水化物法(同なし)−の3方法に基づく食事をそれぞれ2年間続けてもらい、体重などを分析した。
その結果、2年後の体重減少幅の平均は低脂肪2.9キロ、地中海4.4キロで、低炭水化物が4.7キロと最も良かった。低炭水化物法では、善玉コレステロールも増加したという。
先日、Yahooのニュースに出ていたもの。
Weight Loss with a Low-Carbohydrate, Mediterranean, or Low-Fat Diet
I. Shai and Others
http://content.nejm.org/cgi/content/abstract/359/3/229
医学雑誌に投稿され、いろいろとレターが続くと思うが・・。
この記事だけ読むと、低炭水化物食が良いように取れるけれど、
地中海食とあまり変わらない。
論文を読んだ印象としては地中海食の方が良い。
以下、記事にされていない内容の要約
・地中海食は低炭水化物食と同じように体重が減少。
・男性が80%強の研究なのだけど、女性だけで見ると、
地中海食の方が体重の減少を他の2種より高く示している。
(6kg vs 2kg)
・皆、Body Mass Indexが27以上である。
BMI=体重(kg)/{身長(m)×身長(m)}
160 cmの人で、70 kg以上ということ。
もともと太っているので、痩せ易い人たちだったと言える。
それでも2年間で4キロ程度の減少ということ。
ちなみに日本人は25以上が人口の約3%。
国の平均は22くらい。
・また低炭水化物食を続けられた人がもっとも少ない。
(達成者70%ちょっと。他は80%以上。)
低炭水化物食が最も続けるのが困難。(過去の知見と同じ。)
この点でも地中海食の方が良いのでは。
・リバウンドのような傾向が、
低炭水化物食には認められている。
・全員、運動するよう指導を受けている。
・善玉コレステロールの上昇について、
低炭水化物食の価値が述べられているのだけど、
地中海食については、悪玉コレステロールの減少、
インスリン代謝の改善が観測されている。
・低脂肪食自体、昔から科学性を疑われている。
低脂肪食が、比較対照として書かれているような印象を受けるけれど、
比較対照としてふさわしくないのでは。
・低炭水化物食は腎機能への影響が懸念されているが、
この研究では未検討。
・イスラエル人が被験者。
80%ほどがユダヤ教徒らしい。
ユダヤ人というと:
http://www.myrtos.co.jp/index.html?url=http://myrtos.co.jp/topics/juda/juda04.html
(自分の住んでいるお家の近くには、
イスラエル大使館のようなところがあり、旗が揺れています。
それと関係してか、ユダヤ人レストランが多くある。
だから・・コーシェルはなじみのある言葉。)
持続のし易さと、医学的な効果を考えると、
地中海食の方が優勢のように感じています。
地中海食を楽しみにつつ、低炭水化物食を導入・・というのが
一番良いのではないかな・・・?
どちらも野菜果物の摂取量、資質の質、、よくできるしね。
低炭水化物・地中海食というのも可能です。
運動の指導を受けて、さらに食事の指導を受けて、
けっこう太った人が、2年間で、平均4キロのダイエットに成功・・。
あんまりすごくないような。。。
画像は、地中海ダイエットを実施するうえでのモデル。
図のようなバランスで食べると良いですよというものです。
もっと魚は下でもいいのでは?
コメント
あしあとから来ました。
この話題はもっとも身近に感じる問題でして。。。
BMIが27以上の人で食事の制限と運動してて2年で数キロ減少って!!と同じく突っ込んでしまいました(笑
結局 何法ダイエットと入れ替わり立ち替わり流行りますが、
結局のところ本人のやる気次第と共に実行継続してるかどうかが問題ですね。
どんなダイエットが良いか悪いかじゃなくて、本人がちゃんと守ってやれば成功するって事ですよね。
もう ほんと実感ですよ。
なんか書いてるうちに旦那の事が頭に思い描いてきて、腹が立ちつつあるので、ここら辺でコメントを止めますね(苦笑
旦那の体型を考えて書いてるうちに少々(?)かなり(?) きついことを書いてしまった様で。。。。ごめんなさい。
本人がやる気出してやらなければ駄目。。。。なんてこと言っちゃぁ身も蓋もないってヤツですよね(^^;)
本当に申し訳ございませんでしたm(_ _)m
コメント、どうもありがとうございます。
>BMIが27以上の人で食事の制限と運動してて2年で数キロ減少って!!と同じく突っ込んでしまいました(笑
そうですね。アメリカでは、国民平均くらいのBMIですので、
アメリカの医学には価値のある情報でしょう。
また、日本でも、太っている方にとっては有効かと思います。
生活習慣病の発症は、10年単位の話ですから、2年で
数キロって言っても価値のあること・・という感じで、
前向きに考えることもできるんですよね。
>結局 何法ダイエットと入れ替わり立ち替わり流行りますが、
>結局のところ本人のやる気次第と共に実行継続してるかどうかが問題ですね。
そうですね・・やる気というのは、最低必要条件かと思います。
「やる気」を起こすにはどうしたらよいのかという研究もあるんですよ。
記録をつけたり、集団で行ったり、栄養士にサポートしてもらったり、、。
家族を養う立場の方は、病気になった際の家族への将来的負担を
真剣に考えてみてはどうかと思います。
>どんなダイエットが良いか悪いかじゃなくて、本人がちゃんと守ってやれば成功するって事ですよね。
仰るとおり、本人の意欲があれば成功するのですが、
やはり、リバウンドのし易さや、持続し易さ、
腹持ちはどうか、どの臓器にどれだけ負担がかかるか・・
というのは、ダイエットの質によっても異なることで、
その違いについては、栄養学的にも検討が可能です。
そのあたりは、科学者が、追求していくべきところかと思います。
極端な例として、食物アレルギーをお持ちの方には、
専門家のアドバイスがある程度必要かと思います。
アレルゲンを避ける、さらに栄養摂取の必要量を満たすために。
それは食物アレルギーの種類や嗜好によって異なるわけです。
同じように、生活習慣、嗜好、家族との食事の場など、
詳細に検討していったら、ほんのちょっぴりにやる気でも、
ダイエットを成功させることができるかもしれません。
「やればできる!」という事に加えて、戦略的に
どうアプローチしていくか・・関心を寄せたいところですね。
>旦那の体型を考えて書いてるうちに少々(?)かなり(?) きついことを書いてしまった様で。。。。ごめんなさい。
いえ、思いをシェアしていただいて光栄です。
またいらしてくださいね!!
文章への理解はちょっと不十分なのですが
BMIは19ぐらいはどうでしょうか
どのぐらいで普通(太くなく、痩せない)ですか。
ですが、それは間違いかしら…。
米ディズニーランドに来る客の体重が平均90キ
ロ(男)にもなって、船系の乗り物の底が床に
擦れて改造するという話が最近ありましたが。
90キロて… 一体。
ところで、日本のBMI>25が3%ってそんなに少な
いかなぁ、とか思いました。
日本でもお腹の出てる人なんて山ほど居るのに、
目立つだけ…かしら?
ごあいさつが遅れましたが、いつも興味深く、楽しく読ませていただいています。
低炭水化物法は、何回かやったことがありますが、たいだい、最初の1〜2週間めグッと(といっても私は3キロくらいですが)痩せて、あとは停滞です。
もちろん、もともと太めな方ほど簡単に?痩せますよね。
地中海式の食事は、体験から“食べた量のわりには太らない”という感じがします。痩せる、というより、太らないという感じです。
本当に適正なBMIというのは私もいつも疑問に思います。
良く言われる22ではちょっと太めな気がします。
BMI19というと、普通ですよ!
一般的に、18.5-25を普通と考えられています。
でも筋肉なのか、脂肪なのか、脂肪が身体にどう
分布しているのか・・ということは無視しているので、
あくまで1つの指標と考えるのが良いようです。
◇もげさん、こんにちは!!
日本食は糖質と塩分が高くなりがちなので、
必ずしも良いというわけではないですね。
もちろん、食材の選び方によっては
とても良いと思いますよ。
しかし、包括的にダイエットを評価する研究は、
見たことが無いので、なんとも言えないです。
BMI>25が3%・・という数字、もしかしたら、
間違いか、古い数字かもしれません。
年齢層を中年の方々にしたり、子供にしたり・・
また数字も変わってくるかと思います。
お腹が出ている人が山ほどいるのは、実際に
BMIが低く標準レベルで、お腹が出ている・・ということです。
アジア人、特に日本人の問題と思っています。
ですので、BMIというのは、本当に1つの指標で、必ずしも、
それだけ見ていればよいというわけでは決してないんですよね。
メタボリックシンドローム云々がよく言われ、
ウェストが注目されているのは、そのためでしょう。
コメント、ありがとうございます!
>もちろん、もともと太めな方ほど簡単に?痩せますよね。
おっしゃるとおりですね。
そもそも、エネルギーの総摂取量が低ければ、痩せるので、
「低○○ダイエット」というのは痩せるものです。
また、「何かを食べ過ぎる」という対象となると、
野菜など身体に良いものとなることはほとんどありません。
ですので、食から削るとなると、やっぱり何らかのエネルギー源から。
そうすれば、痩せる方向に働くと思います。
>地中海式の食事は、体験から“食べた量のわりには太らな
>い”という感じがします。痩せる、というより、太らない
>という感じです。
もともと地中海式ダイエットが医学的に注目されたのは、
痩せるからではなくて、そのダイエットに従事していればいるほど、
循環器系の疾患の罹患率が低くなっていることが長期の研究で
観察することができたからです。追従して、
アルツハイマー病や欝に対しても・・と研究されています。
食事で痩せるには、バランス豊かに総エネルギーの
摂取量を下げるというのが賢明かと思います。
(実際に、日記に紹介したイスラエルの研究は、
エネルギーの制限を行っています。)
食事の質から考えて、痩せる質、痩せ方が良いというのは
言えるかなと思います。糖代謝・脂質代謝などの観点からも・・。
>本当に適正なBMIというのは私もいつも疑問に思います。
>良く言われる22ではちょっと太めな気がします。
そうですね、、自分もそう思います。
普通に筋肉質でしたら普通に見えるかもしれませんが、
一般の平均の認識からすると、22はちょっと太めですね。。
しかし、脂肪が足りないことで起きる疾患もあるので、
痩せている太っている・・という判断だけでは不十分なので、
22という数字の是非も、総合的に見なくては判断できないものとも思っています。
太ってるからとか体脂肪がとかで、
ひと括りにされるのって結局意味ないような…。
話題がまさに自分向けだったので、一言。
私もまあ標準体重よりかなり大目なので、ダイエットの話題は大好きです。(するのは・・・)
地中海食がよいというのははじめて聞きましたが、確かに魚介類と野菜たっぷりの食事はよさそうです。作るのがめんどくさそうですが・・・。
それと、リンクはりました。よろしくお願いします。
そうですね、、、指標は「判り易い」という利点以外は、
科学性も詳細の情報も、犠牲にしているところが
あると思います。
BMIが高くても、健康の人はいますし・・。
◇なべさん、はじめまして!
コメント、どうもありがとうございます。
こちらこそリンクさせていただきました。
日記読ませていただきました。
猫ちゃんを飼っていらっしゃるのですね。
どの種類なのでしょうか?
たとえば、料理をする時間が無い、食事を
する時間もないというのも、現代の人の
問題の1つかもしれません。。料理をすれば
健康的かというとそうではありませんが・・。
料理をする方が経済的に、健康的な食生活が
送れるのかもしれません。
出来合いのものばかり購入して、健康的に・・
というのは、お金がかかってしまいそうですしね。
一般のダイエットも、時間的、あるいは経済的な
因子も考慮に入れなくては、やはり成功しないでしょう。。