缶詰の製品は安全か ・・・ ?
2008年7月3日 ●Boston●研究(疫学) コメント (14)
缶詰の安全に対する懸念が消費者(特に妊婦の)を
不安にしているように、
魚の摂取についても同様の懸念がある。
水銀の摂取は大丈夫なのか、
でも「さかなを食べると頭がよくなる」というし・・。
魚の缶詰を摂取することについては、
じゃあ、どうなの・・・?
となると、問題が複雑であることが判る。
実際、答えは出ていないよう。
環境と健康の問題を扱う専門誌によると、
2005年の時点で、次の報告がなされた。
http://www.ehponline.org/docs/2005/8041/abstract.html
魚の摂取量が多いと、視覚的な記憶力が高くなり、
一定量の魚を食べているとして、
水銀の摂取量(髪の毛に蓄積した水銀量で検討)が多いほど、
同様の、視覚的な記憶力が低くなるよう。
水銀を含まない魚を摂取すると良いのではと結論付けている。
2007年の1月の報告によると、
http://www.ehponline.org/docs/2006/9329/abstract.html
一定量の魚を食べているとして、
水銀の摂取量(髪の毛に蓄積した水銀量で検討)が多いほど、
早産の率が高くなるということ。。
そして、水銀の摂取量が多い人は、缶詰の魚が主な摂取源とのこと。
おそらく、缶詰の魚の摂取が高いと、水銀の摂取も高く、さらに
缶詰に塗布された有機分子(ビスフェノールAなど)の摂取も高くなるから、
2007年の研究成果は、水銀の量に因果関係を帰属できず、
もしかしたら、内分泌撹乱物質による関係かもしれない。
(もちろん別の因子もあり得る。)
この点については、考察されていない。
また1種の缶詰の摂取が多いということは、
ほかの種類の缶詰の摂取も高いかもしれない。
豆とか、貝とか。。。食の傾向として。。。疑問は尽きない。
研究が行われたミシガン・・水銀含有量の多い魚を多く摂取する地域だった気がする。
数多くある研究でこの2つだけピックアップしても
不十分ではあるものの、、、どこまで研究が答えを出しているか
という目安にはなるかと。
厚生労働省による報告・・・2003年のものがあった。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/06/tp0613-1.html
上の疫学研究結果を考えると、ちょっと古い。
「もしも、この魚を一週間のうち何回食べたら・・」
という考察もあり、自分としては良いな〜と思います。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/06/tp0613-1.html#toi14
ただ、どれほどの摂取量が危ないのか・・という科学も、
あた不確かさの多いところなのでまだ不明なところが多い。
また、缶詰の魚か否か・・など述べられていない。
皮に近い部分など、魚の部位によって濃度が違ってくるのだが。
普通の魚の摂取で、一週間に3回程度なら、問題無いと思う。
水銀の濃度の低い種類であれば、もっと食べても良く、
むしろ食べるべきだと思う。
同じマグロでも、缶詰か、お刺身かどうかで代わってくる。
またどこで捕ったものかというのも・・。
現状で、一般的な摂取量を下げさせる風評があるのは、
良くないように思う。
妊婦さんは、魚貝類の摂取を意識して、缶詰は避ける・・
というのが安心できるのではないかな?
魚貝類の摂取は、オキアミから川魚など、幅広く。。
というところでしょうか。
缶詰の製品、、、悪者にするつもりは無いけれど、
消費者も厳しく、業者も厳しく、政府も厳しく・・
そうなっても良いかな。
まだ未解決の問題かと思います。
危険性が低いと捉えられている問題についても、
どれほど、危険性が低いことを確かめる研究が必要かと。
髪の毛、尿、血液、へその緒・・いろいろな手段を使って・・。
画像は東京都健康安全研究センターというところより。
不安にしているように、
魚の摂取についても同様の懸念がある。
水銀の摂取は大丈夫なのか、
でも「さかなを食べると頭がよくなる」というし・・。
魚の缶詰を摂取することについては、
じゃあ、どうなの・・・?
となると、問題が複雑であることが判る。
実際、答えは出ていないよう。
環境と健康の問題を扱う専門誌によると、
2005年の時点で、次の報告がなされた。
http://www.ehponline.org/docs/2005/8041/abstract.html
魚の摂取量が多いと、視覚的な記憶力が高くなり、
一定量の魚を食べているとして、
水銀の摂取量(髪の毛に蓄積した水銀量で検討)が多いほど、
同様の、視覚的な記憶力が低くなるよう。
水銀を含まない魚を摂取すると良いのではと結論付けている。
2007年の1月の報告によると、
http://www.ehponline.org/docs/2006/9329/abstract.html
一定量の魚を食べているとして、
水銀の摂取量(髪の毛に蓄積した水銀量で検討)が多いほど、
早産の率が高くなるということ。。
そして、水銀の摂取量が多い人は、缶詰の魚が主な摂取源とのこと。
おそらく、缶詰の魚の摂取が高いと、水銀の摂取も高く、さらに
缶詰に塗布された有機分子(ビスフェノールAなど)の摂取も高くなるから、
2007年の研究成果は、水銀の量に因果関係を帰属できず、
もしかしたら、内分泌撹乱物質による関係かもしれない。
(もちろん別の因子もあり得る。)
この点については、考察されていない。
また1種の缶詰の摂取が多いということは、
ほかの種類の缶詰の摂取も高いかもしれない。
豆とか、貝とか。。。食の傾向として。。。疑問は尽きない。
研究が行われたミシガン・・水銀含有量の多い魚を多く摂取する地域だった気がする。
数多くある研究でこの2つだけピックアップしても
不十分ではあるものの、、、どこまで研究が答えを出しているか
という目安にはなるかと。
厚生労働省による報告・・・2003年のものがあった。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/06/tp0613-1.html
上の疫学研究結果を考えると、ちょっと古い。
「もしも、この魚を一週間のうち何回食べたら・・」
という考察もあり、自分としては良いな〜と思います。
http://www.mhlw.go.jp/topics/2003/06/tp0613-1.html#toi14
ただ、どれほどの摂取量が危ないのか・・という科学も、
あた不確かさの多いところなのでまだ不明なところが多い。
また、缶詰の魚か否か・・など述べられていない。
皮に近い部分など、魚の部位によって濃度が違ってくるのだが。
普通の魚の摂取で、一週間に3回程度なら、問題無いと思う。
水銀の濃度の低い種類であれば、もっと食べても良く、
むしろ食べるべきだと思う。
同じマグロでも、缶詰か、お刺身かどうかで代わってくる。
またどこで捕ったものかというのも・・。
現状で、一般的な摂取量を下げさせる風評があるのは、
良くないように思う。
妊婦さんは、魚貝類の摂取を意識して、缶詰は避ける・・
というのが安心できるのではないかな?
魚貝類の摂取は、オキアミから川魚など、幅広く。。
というところでしょうか。
缶詰の製品、、、悪者にするつもりは無いけれど、
消費者も厳しく、業者も厳しく、政府も厳しく・・
そうなっても良いかな。
まだ未解決の問題かと思います。
危険性が低いと捉えられている問題についても、
どれほど、危険性が低いことを確かめる研究が必要かと。
髪の毛、尿、血液、へその緒・・いろいろな手段を使って・・。
画像は東京都健康安全研究センターというところより。
コメント
サラダに入れたり、おにぎりで食べたり・・・。
安価だし便利なのでよく買ってしまいますが、
これを読んだら、積極的に買うのは控えようかな〜
という気になります。
ところで、内分泌かく乱物質に関しては、2005年ころにまとめられた日本の結果では、所謂偽ホルモン作用はない、という結果が出たそうです(「環境問題の杞憂」)。ビスフェノールAの影響は、ホルモンと言うより神経伝達物質の阻害or過剰という線も考えられると思えたりしますがいかがでしょうか。乳児にはとんでもない暴露量になるはずで、ホルモンと考えるのはどうもしっくりこないようにも思えるのです(少なくとも、とんでもない低濃度で利くなんて話ではない)。・・・勝手な深読みですが。
この文章を読ませていただいて、ありがたいです
魚と水銀と関係があるとは、ぜんぜん知りませんでした
勉強になりました
缶詰のもの、適切に買わないといけませんね。
では
お邪魔しました。
足跡から、お邪魔させていただきました。
最近、よくご訪問して頂いているようで・・・リンクさせて頂きましたので、また懲りずに覗いて下さいね。
今日の日記、大変興味深く拝見させて頂きました。
たしか、自然界にも天然ヒ素(?)が存在するんですよね。
金目鯛やメカジキ、ひじきなど、妊婦さんは特に取りすぎ注意という指針が厚生労働省から発表されたのも記憶に新しいです。
・・こうした情報の真意を問わず、抵抗を抱いてしまいますよね。
きっと缶詰業界も良い選択肢を提供してくれると思いますし、、
ぜひ、お魚の摂取は積極的になさってくださいね。
ツナはとても好きです。。身近に手に入るツナ缶には、
水銀の情報が書いてあって、産地がどこどこだから大丈夫という感じです。
ツナの生産は養殖しているケースもあるのですが、
そういう類だと、薬物の量が多くなったりするので
けっこう敏感になったりするんですよね・・。
ツナマヨネーズとか、身近に手に入らないので残念・・。
◇淵瀬さん、ありがとうございます。
やはり食物連鎖のピラミッドの上部にいる種に、蓄積していくようです。
EPAとDHAはサプリメントを除いて、同時に摂取される印象があります。
EPAはエイコサノイドの前駆体ということで大活躍なのでしょう。
偽ホルモン作用が「無い」・・結果がNULLという疫学データを導くほど、
詳細でサンプルの豊富な研究が行われたとは思えないので・・
基礎研究からの外挿のように思います。疫学サイドのこだわりですが・・。
神経作用については、、なるほど、そうですね。
女性ホルモンは欝に関係がありますし、ステロイド系は
神経系にも作用してもよいですよね。
PCBやBPAなどの物質は、低濃度で長期間の暴露という特徴があって、
動物実験の発生学的実験では再現できないほどの・・。
そして、有機分子なので蓄積するのでは・・・?
あと無毒化する肝臓の酵素の働きが胎児には少ないかと。。
発達段階のある特定の期間が、本当にクリティカルだとか・・
(葉酸欠乏による中枢神経系の奇形がそんな話なので。)
作用機序まで考えると、わからないです。。
自分が化学を勉強していたときは、魚の摂取による危険性・・というと、
カドミウムの印象がありました。環境汚染の問題で。。
しかし、今となっては自然に蓄積し得る水銀・・というようですね。
ただ、世界を見ると、農薬に水銀化合物を使っていた例や、
鉱山採掘による土壌の水銀汚染の例もあり、、地域によるというところで、
同じ物質とはいえ、経路がいろいろで難しいです。
魚貝類摂取による微量の水銀の摂取を気にしているのは、
おそらく先進国のみでしょう・・。
◇メイさん、はじめまして!
リンクして頂いて、ありがとうございます。
こちらこそ、どうぞよろしくお願いします。。
ひじきのヒ素の件は、ちょっと信じがたいです。。
私たちには、ビタミンB郡の働きによるヒ素を無毒化する仕組みが、
備えられており、栄養摂取の十分な国なので無問題でしょう・・。
またヒ素毒は、なにか機能障害の前に、色素が沈着する症状が出ます。
そういった症例も日本では聞いたこと無いので、問題ないでしょう。
ひじきのミネラル分などの方が価値があるかと思います。
ヒ素毒が有名なのは、バングラデシュや台湾、アメリカ南西部の井戸水で、
食べ物が由来で問題になった例は、自分の知る限り、
カレーにヒ素を入れた某事件のみです・・。
(その事件で、ヒ素が悪い意味で有名になったのかと。。)
あしあとからまいりました。
つたない日記を読んでくださってありがとうございます。
妊婦の魚摂取の水銀影響については、なんとなく新聞報道で
知っておりましたが・・・特に意識せず出産を迎えました。
妊婦さんに不安を与えますよね。
情報をきちんとしらせて欲しいですし。
それでなくても、妊婦は精神的に不安と
戦っているんですからねぇ。
水銀といえば・・・子どもに摂取する水銀入りワクチンを
どうにかして欲しいです。
リンクさせていただきますね。
いらしていただいて、ありがとうございます!
こちらこそリンクさせて頂きます。
よろしくお願いいたします。
妊婦さんの不安・・おっしゃるとおりですね。
状況を垣間見たことは一度も無いのですが・・
信頼できる情報が公にて、豊富になっていれば
いいなと思います。
しかし、ネットの情報に頼ることも多くなり、
営利目的の情報の事も考えると、科学と行政と
公衆の協力が必須で・・やぱり、理想の状態を
つくるのは大変そうですね。
・・インフルエンザを含む感染病を防ぐためのワクチンが
防腐剤として水銀を含んでいて、その使用により、自閉症の
発症率が上昇したとの関係が示唆された事が、近年ありました。
未解決の問題と思います。
(参考:http://www.kcn.ne.jp/~gauss/env/tb3.html)
認知能力なども同様なのですが、自閉症は医師の診断能力
や診断基準が時を経るにつれ変化しており、病気の「率」
が曖昧になっており、研究しづらい現状があります。
ただ、水銀体温計や歯科での利用が減っているように、危険
性が懸念される以上、水銀の使用は止めてほしいですよね。
あんまり、正しい情報って出てないですよね、、、
日常の生活ではほぼ問題無いですね。
無機水銀は問題になり得ますが、暴露を受ける経路が違いますね。
水銀を使った温度計を割ると、液状の水銀がコロコロと転がり、
微量ですが気化していきます。
呼吸により肺の摂取から影響を受けることになります。
ですので、事故以外に影響を受けるケースが無いですし、
そうした事故も実生活にはほぼ無いので、
問題無いのではないでしょうか。
そうした重金属を扱う工場現場などでは、詳細な情報や
法制度があるかと思います。
歯科医は、治療に水銀を使っています。
おそらくは水銀を含む合金。
気化した水銀にさらされている歯科医の血中の水銀濃度は、
他の種類の医師のそれと比較して、高いことが知られています。
(有機水銀も観測されます。私たちの身体は、酵素の働きで、
無機水銀を有機水銀に変えるので。。)
ですが、水銀に由来する疾患を患う率が、歯科医師で
高くなっているという疫学結果は、私の知る限りありません。。
産業廃棄場の蛍光灯・・なるほど、、
ユニークな危険因子が多そうですね。
産業疫学と分類される領域があり、その道の専門家は、
そうしたユニークな因子を扱うことに慣れているのでしょう。
放射性物質を扱う現場の疫学は良い例ですね。
本当のところは知らないのですが、産業会の医師というと、
アルバイト感覚でやっている印象が強いです・・。
長期の疫学を行う専門家が足りているかな・・と思います。
アスベストの件なんてひどいものでしたし・・。
(工場近郊に住む住民の問題の方が大きいようですが。)
労災・・裁判沙汰にもなりますし、疫学者が力を発揮して、
減少に貢献してほしいものです。
産業疫学で思い出すのが、理髪師の疫学があります。
髪を染める有機化合物に多く晒されているので、
長期的な暴露により、神経系の病気、癌などが危ぶまれます。
影響ないならいいか。。。
でも、人間って通常の生活で摂取する金属以外を摂取すると、長期間経ってから何か影響が観察されたりしますよね…?
まぁ、水銀体温計どころか体温計すら持ってないので、どうにも事故りそうすらないのですが。
ハンダで鉛中毒ならあり得ますけど。
歯科での水銀の使用・・葉の治療もいろいろ
変わってきていると思います。私が去年、歯の
治療を受ける際、1つのオプションとしてありました。
日本ではどうなのでしょうか。。
ハンダの鉛中毒・・ありがとうございます。
初めて伺いました。
ペンキでの使用など、鉛の問題はけっこう
大きい印象がありますが、そういえば・・
まったく調べたことないので、機会があったらまた・・。